出版社内容情報
アンドロイドと人間が共存する世界で、「人間とはなにか」を問う――アンドロイド研究の鬼才・石黒浩が挑む初の近未来フィクション!
石黒 浩[イシグロ ヒロシ]
飯田 一史[イイダ イチシ]
内容説明
人間とアンドロイドの未来をめぐる5つの思考実験。アンドロイド研究の第一人者が、最先端の研究をステップボードに大胆に想像力をはばたかせた初の小説集!
著者等紹介
石黒浩[イシグロヒロシ]
1963年生まれ。大阪大学特別教授。アンドロイド研究の世界的研究者。2015年、文部科学大臣表彰(科学技術賞・研究部門)、シェイク・ムハンマド・ビン・ラーシド・アール・マクトゥーム知識賞を個人として三人目に受賞。また第2回星新一賞の選考委員も務めた
飯田一史[イイダイチシ]
1982年生まれ。ライター(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
1 ~ 1件/全1件
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
Mumiu
38
人間とは何か、人間はどこへいくのだろう?それを常に考え続けた石黒教授。人の動作と放たれる言葉のタイミング、人の形を再現するアンドロイド。人とは何かという命題にがっぷり四つに取り組んだ実践と理論。テレビで放映された「最後の講義」と合わせて触れると一層わかりやすい。2017/07/30
hide
22
日本のロボット研究の第一人者である石黒教授が想像して、創造した近未来を舞台にした5つの短編と、その合間に挟まる、彼を模したキャラクターと学生たちの対話から成り立つ作品集。心とは、感情とは、意識とは、そして人間とは何か?時代とともに定義が変わる曖昧な言葉。そもそも自分に心があると確信できる人間なんていないはずだから。社会とは何か?人の脳と脳、人工知能の脳と人の脳が繋がり、そこに社会が形成されたとき、思考を共有できたとき、答えはきっと見つかるはず。2022/09/24
kao
6
ロボット学者の予想する未来のプロット。残りの研究できる期間も考慮し、この小説も実験の一つ、と言う石黒教授のあとがきが興味深い。石黒教授亡き後も、石黒教授のジェミノイドが石黒教授として生き続けるのか、技術がどこまで追いつけるのか。しかし、自分は生身で生きて死にたいなー笑2017/08/05
himawarisun6
6
前作「アンドロイドは人間になれるか」を小説風にした作品。 技術の進歩は人間の定義を変えた。機械が意思を持って(見え)れば人間か? 他者の意思の存在は行動から判断するしかない以上その定義は主観に左右される。人間とそれ以外との境界が実は曖昧だと気づかされた。 結局、人間の最大の興味対象は人間である。アンドロイド研究を追求することで”人間との違い=人間らしさ”がわかるのかもしれない。 前作を読むと登場するロボットがイメージできてより面白い。2017/04/27
貧家ピー
5
問題発見型の研究の一つとして、執筆した小説。短編5編。 前半は、ジェミノイド・テレノイドの研究著書で読んできた内容がそのまま小説になった感じ。 ブレインアップロードされたアンドロイドが普及した時の自我は?身体的拡張はどこまで?など、想像・思考を試される内容だった。2020/06/27
-
- 電子書籍
- 恋するシャーロット【分冊】 11巻 ハ…
-
- 電子書籍
- 翼を持つ者 3巻 白泉社文庫