出版社内容情報
よく耳にするありきたりなひと言。しかしその言葉の裏にはじつに奇妙な物語が潜んでいるものだ。白昼夢のような短篇25篇が色とりどりにきらめき連なる小説集。
内容説明
日常のなにげないひとこと。その言葉をふと拾ってみれば、酩酊をさそう25の物語がゆらりとあらわれる。不気味な話、怖い話、しみじみする話、苦笑いする話、不思議な話、にやりとする話、呆然とする話、あざやかな話、びっくりする話、泣ける話、笑うしかない話、感動する話…。百花繚乱!長野まゆみワールド。
著者等紹介
長野まゆみ[ナガノマユミ]
東京都生まれ。1988年『少年アリス』で文藝賞を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
優希
105
面白かったです。サラリとしているのですが、幻想的な雰囲気が漂う短編集でした。どの物語も最後にちょっとした意外性があるのが不思議な世界をより際立たせていると思います。日常の裏の非日常、ほんの少しの異世界、そんな空気を感じました。2017/02/27
藤月はな(灯れ松明の火)
68
人間は不可解な生き物だ。自尊心、傲慢、優しさ、秘密、狂気、寂しさ、許し、意地悪さなど、数えきれないほどのモノを一つの身体に有して生きている。この本は日常で聞くであろうフレーズを基に編まれた人間の不可解さをそっと描いた短篇集である・・・とは言えども表題作は明らかに誘導だよね(笑)個人的には『あなたにあげる』、『ヒントはもう云ったわ』、『春をいただきます!』で心がほっこりし、『ちらかしているけど』、『おかけになった電話番号は・・・・』、『名刺をください』でゾッと、『わたしに触らないで』で意地悪心がスッキリです2013/11/09
どどいち
56
25話の短編集でしたが、不思議な話・納得できた話・驚き・ゾッとする内容の話など長野まゆみワールドにハマりました。今まであまり経験しなかった読後感であり。また、凄く丁寧に書かれた一冊だった。2016/02/10
らむり
51
ゾクゾクしたり、感動したり、ミステリアスだったり…。色んなお話の短編集。「春をいただきます!」はすごく良かったな〜。「もう、うんざりだ」も好き。2013/11/09
mizuki
42
名久井直子さんの素敵な装丁に惹かれて手に取りました♡ 長野まゆみさんの著書は鉱石倶楽部に続き、2冊目です。今回は短編集なのに、彼女の不思議な世界観にどっぷり浸かることが出来ました!どの作品も魅力的で、終わり方が素敵でした✲゚ 背中がスーッとするような怖さのあるお話や、心がポッと温かくなるようなお話など色々です(◍′◡‵◍)♡ 登場する子どもが少し大人びている感じがして、そこもまた良い雰囲気でした!他の作品も読んでみたいと思います♩2016/08/31