蟋蟀(こおろぎ)

  • ただいまウェブストアではご注文を受け付けておりません。
  • サイズ B6判/ページ数 206p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784480804136
  • NDC分類 913.6
  • Cコード C0093

著者等紹介

栗田有起[クリタユキ]
1972年、長崎生まれ。2002年、「ハミザベス」(集英社/集英社文庫)ですばる文学賞を受賞し、デビュー。03年「お縫い子テルミー」(集英社/集英社文庫)、04年「オテル・モル」(集英社/集英社文庫)、05年「マルコの夢」(集英社)でいずれも芥川賞候補になる(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

風眠

34
『魅力が暴走している感じ。』この帯の言葉にやられた。この短篇集に収められている『蛇口』という物語の中で、亜樹が女友達に言ってるセリフでもある。栗田有起という作家は、言葉の使い方がとっても魅力的だと思う。現実と幻想のあいだを行ったり来たりしているようで、そこにあまりこだわっていないような冷静さがある。だからきっと読む側の私たちは、スッとその世界に入り込んでゆけるのだろう。自分の中の「何か」が入り込める余地を残していてくれているような感じで。ちょっと不思議で切ない十篇の短篇は、どれも絶妙な寸止めが心地よい。2013/12/25

coco夏ko10角

26
10の作品収録の短編集。独特な感じなのにどこか惹かれてしまったり。どの物語にも好きな場面や文章が。『あほろーとる』の帯にもなっている文章が特にすごく好き。他の本も読んでみたい。2016/03/05

ぜんこう

25
「サラブレッド」「あほろーとる」「鮫島夫人」「猫語教室」「蛇口」「アリクイ」「さるのこしかけ」「いのしし年」「蟋蟀」「ユニコーン」の10篇。 以前読んだ『ハミザベス』の解説に書いてあるように、作者は「わからないもの」は「わからない」ままに書く、っていうのはそのままかも。 動物または動物が言葉に入ったものが唐突に話に出てきて、その後「え?そこで終わり?」というように唐突に話が終わる。 これも作者の個性なのかもしれない(嫌いじゃない)。 最後の「ユニコーン」は最後前向きになれるいい終わり方でした。2017/09/18

辛口カレーうどん

18
電話をしていて、話は一息ついたが、まだ続きがありそう…な所で電話が切れたらなんだか切ない。そして気になる。この本の短編は殆どそんな感じ。独特の空気感は嫌いではない。…唐突に途切れたような終わり方は好き嫌いが分かれる所だろうが。イマジネーション力のとても優れた作家さんだと思う。2015/09/06

こっぺ

17
感想をノートに書きつけたとき、「蟋蟀」って初めて書いた。そういうこともあるなぁと思った。不思議系短篇集。本当に見事な不思議っぷり。サラブレットは特殊能力系の話で、ばななさんの作品のようだけれど、オチが吃驚。そういうサラブレット?って。あほろーとるは平仮名なところがもう好き。しかしメキシカンサラマンダーは勇ましすぎる。鮫島夫人がお話としては一番好きかなぁ。【図】2012/06/20

外部のウェブサイトに移動します

よろしければ下記URLをクリックしてください。

https://bookmeter.com/books/562911
  • ご注意事項

最近チェックした商品