目次
性愛公会議
獄中1年
フッテンの精神による対話
さらばミュンヘン
ある犬の日記から
アンデクス巡礼
年譜
解題
解説 犬小屋便り
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
保山ひャン
1
「性愛公会議」でカトリックを黒く笑いとばして逮捕されたパニッツァ(精神病院送り)。裁判での弁論は筋が通っていても、権力の前では最初から聞く耳持たずだったようだ。「獄中一年」と、「フッテンの精神による対話」「さらばミュンヘン」を読むかぎり、まったく懲りておらず、「アンデクス巡礼」では冒頭にカトリックを茶化したスターンの引用を持ってきている。「ある犬の日記から」は、犬から見た人間の世界を描いている。おおむね人間のやることは茶番と捉えられているが、人間を「脚みせ人間」と「脚かくし人間」に分類してるのが面白い。2014/12/15