山口昌男著作集〈1〉知

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  • サイズ B6判/ページ数 408p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784480751713
  • NDC分類 081.6
  • Cコード C0310

内容説明

「知」の内実もスタイルも、その「知」が構成される時代の権力作用と不可分の関係にあることを暴いたのが1970年代の哲学思想だった。そこから出発したポスト構造主義の思潮は、80~90年代にかけてそうした認識をややもすると自己言及的なニヒリズムの迷路へと導く傾向があったが、山口はもともと違っていた。知の歴史的・社会的構成への想像力を、「思考する」ことの純粋な快楽と発見への歓喜として示しえた山口の精神史的著作の輝きを、新たな世紀はどう位置づけ直すべきなのだろうか。本巻は、山口の「知」が生成されるもっとも本質的な場としての「書物」とその隠喩が奏でる、著述家の思考の夢の世界を示している。

目次

本の神話学
文化の中の知識人像―人類学的考察
文化と狂気―ホモ・デリルス
狂気の民俗学
精神史のフォークロア
徒党の系譜
アマチュアの使命
エイゼンシュタインの知的小宇宙

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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

梟木(きょうぼく)

6
真っ当な「知」のアマチュアたらんとする人間の一人として、特に「アマチュアの使命」を興味深く読んだ。専門的な体系の外に身を置き・思考するアマチュアは「地についた個人的経験」に基づいて「専門家とは違った角度から」アプローチを仕掛けることができる点でまさに神話のトリックスター性を帯びるが、それを使命として過剰に意識しすぎれば、ただ「専門家」の怠惰を詰って彼らへの無益な攻撃を繰り返し、胸の内では「専門」への嫉妬と羨望を蓄積させるだけの、あまり真っ当とはいえない「知」への態度を容易に作り出してしまう。2012/12/23

白義

5
常に混沌と共にありながら、硬直した世界や知の体系を揺さぶるトリックスター。それこそ山口昌男が称揚し、体現してきた知識人のあり方に他ならない。道化、文化英雄、狂人、アマチュア、ヘルメース的精神に徒党的個人とさまざまな名で呼ばれるが、それらは全て根幹においては同じだろう。本書ではそうした混沌の知に脈打つ思想、文化史をめぐる博覧強記の文章たちをめまいがするまでに堪能できる。鈍重な知の制約から無縁の、飛翔する自由な精神に情熱的に乗ることが、本書の最高の楽しみかただろう2012/05/05

トックン

1
山口のいうトリックスター=道化論とは知識人論だといえる。マンハイム的な「浮遊するインテリ」でなく、小林秀雄的な搦め手から楽屋裏をあけっぴろげにするインテリか。スターリン統治下で不遇だったロシアフォルマリスト(『民話の形態学』のプロップなど)を評価していたトロツキーが悪魔祓いされた話や、フロイトにカバラの神秘思想を読み取ったり知識の連結(編集)の仕方が独特。2017/07/30

わたぼーい

0
エイゼンシュタインの項だけ読了。彼の読書に関する文章や外縁の知識が山口昌男の体験でくっつけられアンソロジーのようにまとめられている。エイゼンシュタインの人となりもなんとなくわかるし知識が拡がっていく感覚が読んでいて心地よい。2018/06/23

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