出版社内容情報
「竹馬余事」「困蟻労程」「旧派歌がたり」「昔話名彙資料(草稿)」「将来ノ農政問題」「几上南洋談」など、論考・草稿・講演筆記・日記等を収録。定本未収録の新資料多数。
感想・レビュー
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てれまこし
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「遅れてきた帝国の憂鬱」に悩む日本。鎖国のせいで海外進出に乗り遅れ、気づいた時は海外進出余地がない。で、柳田の帝国主義は次の特徴をもつ。(1)人口対策としての防衛的拡張、(2)列強との領土的な衝突を避ける南進論、(3)国家に頼らず民間の自助努力による海外発展、(4)定住を前提とする農業移民。武力による領土拡張はもはや時代遅れであり、個々人や民間企業の努力による貿易・移民関係を通じての海外発展しかあえりない。そのためには国民の主体性を育て、グローバル化しないとならない。あれ、どこかで聞いたことのある話だな。2018/07/11