内容説明
昭和十七年、一筋の光のように登場し、二冊の作品集を残してまたたく間に逝った中島敦―「山月記」「光と風と夢」「名人伝」「李陵」など、その小説の代表作すべてを一巻に収める。
1 ~ 1件/全1件
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
itokake
15
中島敦を読むという贅沢。昭和17年「文學界」2月号でデビューし、同年12月に33歳の若さで急逝。「俺の頭の中のものを、みんな吐き出してしまひたい」が最期の言葉。この全集第1巻が彼が書いた小説のすべて。ほとばしる才能を浴びるような読書だった。『狼疾記』で、自分の寿命が短いことを中学生の頃から意識していたとあった。その自覚があったからなのか、精神は早くに老成していたのだろう。『山月記』『李陵』『名人伝』など、才能にあふれた人物の生き様を書かせたら、中島敦の右に出るものはない。もっと彼の作品を読みたかった。2022/03/14
Jampoo
12
山月記は「古譚」という連作の内の一つであった、というのを知り全集で読む。 狐憑、木乃伊、山月記、文字禍の四作からなる「古譚」は各々が独立した短編だが、物語、言語、詩文、歴史、といったそれぞれの角度から、文学という物が持つ暗い力を映しているようにも見えて面白かった。 また朝鮮で育った作者の子供時代を題材にしたと思われる「虎狩」はカタルシスのなさが小説らしくて良かった。2025/12/19
Hiroki Nishizumi
2
南島譚が読みたくて手に取った。沖縄の離島と似た感じではないかと期待していたが全くそのような印象を受けず意外だった。同じ南方でも言葉が通じないために何かしら疎外感を感じるような文章になったのかなと思った。また代表作だと思っている名人傳、弟子、李陵がいずれも没後発表だったことは知らなかった。2020/05/31
田山河雄
1
「弟子」と「山月記」に目を通したのみで引き下がった。漢文の読み下し文の様な文体のみでなく、その漢字の多くがルビが無ければ読むことさえ出来なかった。こう言った文章を戦前・戦中の人達は自由闊達にに読んでいたと思うと、自分の非力など言うまでもなく「素養」と云うのか「文化的知識・教養」と云うのかそれらは二度(維新と敗戦)に亘って失われたのか。もう自分には望むべくも無い。2021/05/22
twinsun
1
虎狩を読んだ。2014/01/18




