内容説明
昭和十七年、一筋の光のように登場し、二冊の作品集を残してまたたく間に逝った中島敦―「山月記」「光と風と夢」「名人伝」「李陵」など、その小説の代表作すべてを一巻に収める。
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
itokake
14
中島敦を読むという贅沢。昭和17年「文學界」2月号でデビューし、同年12月に33歳の若さで急逝。「俺の頭の中のものを、みんな吐き出してしまひたい」が最期の言葉。この全集第1巻が彼が書いた小説のすべて。ほとばしる才能を浴びるような読書だった。『狼疾記』で、自分の寿命が短いことを中学生の頃から意識していたとあった。その自覚があったからなのか、精神は早くに老成していたのだろう。『山月記』『李陵』『名人伝』など、才能にあふれた人物の生き様を書かせたら、中島敦の右に出るものはない。もっと彼の作品を読みたかった。2022/03/14
Hiroki Nishizumi
1
南島譚が読みたくて手に取った。沖縄の離島と似た感じではないかと期待していたが全くそのような印象を受けず意外だった。同じ南方でも言葉が通じないために何かしら疎外感を感じるような文章になったのかなと思った。また代表作だと思っている名人傳、弟子、李陵がいずれも没後発表だったことは知らなかった。2020/05/31
twinsun
0
虎狩を読んだ。2014/01/18
まっち
0
中島敦の作品にはハズレがない。
Isuke
0
「山月記」「弟子」のみ読みました。漢文の知識に立った文章のキレの良さには、ただただ脱帽です。白川静先生が「弟子」を面白いとおっしゃっていたので手に取りました。2010/05/24