出版社内容情報
さびれる商店街、荒廃する里山、失われるつながり。大きな転換期にある「ふるさと」を元気にするために、できることはなにか。この国の未来を切り拓く希望の書!
内容説明
さびれた商店街、荒れた森林、失われた伝統…。転換期にあるふるさとのために、できることは何か。人と人とがつながり、元気を取り戻すために、どうするか。これからの「ふるさとの担い手」に贈る再生のヒント。
目次
第1章 ふるさとは最前線―日本の未来を描くカギ
第2章 ふるさとを元気にする仕事―コミュニティデザインって何?
第3章 自分の未来をどう描くか
第4章 これからの働き方
第5章 ふるさとを元気にする人たち―「風の人」と「土の人」
終章 未来を切り拓くために
著者等紹介
山崎亮[ヤマザキリョウ]
studio‐L代表。東北芸術工科大学教授(コミュニティデザイン学科長)。慶応義塾大学特別招聘教授。1973年愛知県生まれ。大阪府立大学大学院および東京大学大学院修了。博士(工学)。建築・ランドスケープ設計事務所を経て、2005年にstudio‐Lを設立。地域の課題を地域に住む人たちが解決するためのコミュニティデザインに携わる。まちづくりのワークショップ、住民参加型の総合計画づくり、市民参加型のパークマネジメントなどに関するプロジェクトが多い(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
パフちゃん@かのん変更
63
日本の大きな課題の一つは「東京一極集中をどう打開するか」ということ。コミュニティーデザイナーである著者は物を作るのではなく「どうすれば地域が元気になるか」というソフトの部分を住民と一緒に考えている。地域によって状況が異なるため教科書のようなものは作れないという。地方には確かに雇用が少ない。だが、ない仕事は自分が作ればいいという。需要があるのに会社がないHP作成、地元の番組、宿泊施設……。高齢者のために送り迎えや配達、ネットで必要なものを取り寄せてあげるサービスなど細かい仕事は作れる。2016/04/21
よこしま
28
藻谷さんの「里山資本主義」とはまた違った、地方再生への道づくり。◆“コミュニティデザイン”。聞きなれない言葉ですが、ハコモノを設計するのではありません。人口が少なくなった地方の町を、お役所の一方的な計画ではなく、町の一人一人の皆さんが、山崎さんが主催するスタジオの方たちと懸命に話し合いながら、“楽しむ”も併せて新たな町の再生を進めるものです。◆現実問題、人口が減り始めてますが、地方では戦後から都心に人口を奪われ減ってました。地方創生にすると、また国のトップダウンです。◆最後は人なんです。自らが動かないと!2015/12/14
ナン
12
著者や本書で紹介されている人は。心から仕事に楽しさややりがいを感じられている。極論、それらを感じないがワークライフバランスを確保できる仕事と1日16時間費やすが楽しさややりがいで満たされている仕事、どちらが幸せかと考えさせられた。後者の方が幸せに思えるが、全員がその選択をできる訳ではない。自分もその間で居心地の良い場所を探したいと思った。また、地方には大都市とは違う楽しみがある、その楽しみを発見・共有できる活動に興味が湧いた。自分のできることを考えてみたい。2022/02/12
鮭
12
まちづくりの考え方。 易しくさらっと書いているが、好きであることに加え、相当の熱意と能力を求められる。 ある意味選ばれし仕事だろう。 私はまず彼等に活かされる側になってまちづくりを考えていきたい。2017/06/18
Yutaka Matsuzawa
10
地方創生のヒント。地域に住む人と人のつながりをつくり、地域を元気にする仕事としてコミュニティデザインが生まれた。それについて書かれた本。本によると、もともと地域外の人だがその地域が好きで主体的に地域のために動く「風の人」と、地元が好きで自分のやっていることが楽しくてしょうがない「土の人」が絡むのが地域を元気にする秘訣と書いてある。それって大傑作ドラマ「あまちゃん」じゃん。まちの魅力を探り、人と人とのつながりの中でみんなが共有できる楽しさを創造してゆく人。そんな人が増えればそれこそ地方の時代になるな。2023/09/29