出版社内容情報
宇宙はいつ始まったのか? 生き物はどうして生きているのか? 科学は長い間、多くの疑問に挑み続けている。第一線で活躍する著者たちが広くて深い世界に誘う。
内容説明
宇宙ってなんだろう?生き物や人間はどうして生きているんだろう?自然とは?自分とは?科学は長い時間をかけて、それらの疑問を考え続けている。第一線で活躍する著者たちが、科学の奥深い世界に誘う。
目次
科学の二つの顔(村上陽一郎)
私のなかにある38億年の歴史―生命論的世界観で考える(中村桂子)
宇宙はどのように生まれたか―現代物理学が迫るその誕生の謎(佐藤勝彦)
宇宙から観る熱帯の雨―衛星観測のひもとくもの(高藪縁)
社会の役に立つ数理科学(西成活裕)
ヒトはなぜヒトになったか(長谷川眞理子)
「共生の意味論」きれい社会の落とし穴―アトピーからガンまで(藤田紘一郎)
生命を考えるキーワード それは“動的平衡”(福岡伸一)
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
けんとまん1007
38
どの方のお話も、わかりやすて、面白い。興味が広がる。それぞれの分野で、長年、取り組んでこられた積み重ねが、じんわりと伝わってくる。それぞれのキャラクターも出ている感じがして、心地よい。渋滞学は、面白そうだ。2018/04/23
よこしま
30
今、君たちが勉強してる数学はちょっとかっちりしすぎている。何事にもほどよく崩していかないと、人間の問題には使えない。◆当シリーズも第3弾。今回は科学。専門性が高くなっていることと、中弛みなのかな。生徒たちに興味深く講義してくれてるのが、西成先生と藤田先生しかおらず。「むずかしいことをやさしく」伝える難しさも見えてきます。◆冒頭の言葉は、渋滞学の西成先生。0と1だけのセルオートマトンを使って、渋滞を解消させる説明はお見事。◆藤田先生の免疫。きれい社会が逆に人間を弱め、社会を乱してる指摘は頷けます。2015/05/03
しょうじ@創作「熾火」執筆中。
20
歴史に見る「科学」の二つの顔(村上)、生命誌から見えてくるもの(中村)、現代物理学が捉えた宇宙の誕生(佐藤)、衛星が捉えた地球の気象(高藪)、数学で渋滞は解消する(西成)、自然人類学学から見たヒトという生き物(長谷川)、回虫に「共生」を学ぶ(藤田)、分子生物学から見た生命の動的均衡(福岡)。現代科学の達成と、その限界を乗り越えるささやかなヒントをやさしく解きほぐす。2016/02/11
リノン
20
中学生からの大学講義第3弾。好きな話ばかりで、楽しめました。特に良かったのは佐藤勝彦さんの「宇宙はどのように生まれたか」と藤田紘一郎さんの「きれい社会の落とし穴」です。“アインシュタインは相対性理論を応用して彼なりの「宇宙モデル」を作った”なんて、知らなかったです。宇宙の始まりが分かりやすく、かつ詳しく説明してあり、勉強になりました。学校の教科書には載ってない、こんな話を先生から聞けると科学も楽しくなると思います。 “皆さんも含めて地球上の生きものは、体のなかに38億年の歴史を持っているのです。”2015/05/18
inami
18
◉読書 ★3.5 中学生への講義だがまるで易しくない。「中村桂子」:お腹の中にいるバクテリアも38億年の歴史を持っている。科学技術中心の社会は、お金や利便性のみを追求してきたせいで、自然との向き合い方を忘れてしまった。「生命論的世界観」を持て。「西成活裕」”渋滞学”の研究で知られている。自動車の渋滞で日本社会の損はなんと年間14兆円。高速道路は車間距離40mで走行すれば渋滞は緩和・解消。「藤田紘一郎」花粉症、アトピー、ぜん息は1965年〜回虫の感染率が5%を割った頃から出てきた。他のシリーズも面白そう・・2018/07/18
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- 和書
- 自我論集 ちくま学芸文庫