ちくまプリマー新書
環境負債―次世代にこれ以上ツケを回さないために

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  • サイズ 新書判/ページ数 191p/高さ 18cm
  • 商品コード 9784480688811
  • NDC分類 519
  • Cコード C0240

出版社内容情報

今の大人は次世代に環境破壊のツケを回している。雪だるま式に増える負債の全容とそれに対する取り組みがこの一冊でざっくりわかり、今後何をすべきか見えてくる。

内容説明

今の大人は大量のecological debtつまり、環境破壊の「ツケ」を、次世代に回している。本書はこの「世代間格差」の全容を明らかにし、若い人たちが受け継ぐ地球の姿を克明に浮かび上がらせる。環境問題の過去・現在・未来を、この一冊からみつめよう。

目次

第1章 積み重なる環境負債
第2章 破れた地球の宇宙服―成層圏のオゾン層
第3章 厚くなる地球の毛布―深刻化する温暖化
第4章 生き物が住めない海―進む海洋の酸性化
第5章 失われる自然の恵み―生物多様性の減少
第6章 マグロやウナギが食べられなくなる?―漁業資源の「コモンズの悲劇」
第7章 アマゾンが砂漠になる?―止まらぬ森林破壊
第8章 広がる化学物質汚染―影響は次世代まで
第9章 環境負債を減らすには

著者等紹介

井田徹治[イダテツジ]
1959年東京都生まれ。83年東京大学文学部卒、共同通信社に入社。つくば通信部などを経て91年、本社科学部記者となり現在に至る。2001年から04年まで、ワシントン支局特派員(科学担当)。現在、編集委員。環境と開発の問題を長く取材、気候変動枠組み条約徹約国会議、ワシントン条約締約国会議、環境・開発サミット、国際捕鯨委員会総会など多くの国際会議も取材している(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

おさむ

41
地球の生態系の許容力を、人間が環境に与える負荷が上回っている分を「環境負債(エコロジカル・デット)」と呼ぶ。まさに将来世代への「つけ回し」ですね。2012年発行の本著は共同通信の編集委員の執筆で、環境問題の入門書には最適。人類が生み出した化学物質が地球環境の汚染を招いて来た歴史的背景と、温暖化研究の知見が過不足なく盛り込まれています。海の酸性化や森林破壊、漁業資源の枯渇など問題は温暖化に止まりません。最近の官民の取り組みも紹介されており、参考になりました。2017/08/15

calaf

8
現在世代の人間は、環境に対して深く牙を剥き、地球を破壊しながら暮らしている状態。しかも、この状況を正確に把握している人は少ない。そこで現況を解説するとともに、いかに解決するかという取り組みを紹介した本。オゾンホールや地球温暖化、多様性の喪失、漁業資源の乱獲、そして森林破壊などは聞いた事があったけど、海洋の酸性化という話はあまり聞いたことがなかった。確かに、空気中の二酸化炭素量が増えると、確実に酸性化は進みますね...2012/06/11

壱萬弐仟縁

3
言うは易く、行うは難し、の維持可能な発展の概念。気候変動に関する政府間パネル、エコロジカル・フットプリントなど、次世代に汚染を先送りしない努力をしなければならないこどわかる。この夏の鰻価格が高騰したが、鰻の語源はら「うんなぎ」、つまり、鵜が飲み込もうとして難儀することから、そういう呼称となったようだ。中学生の社会科地理では、養殖は栽培漁業や、育てる漁業ということらしいが、贅沢になった人口が増えたので足りなくなってきたのだ。人口増加で凶作の価格高騰。大変なことだが、資源の正当な分配システムが重要。粘り強さが2012/08/15

takao

2
ふむ2022/11/01

chikapie

2
環境についてちゃんと学びたいと思いまずは新書からと手に取った一冊。薄目で見てるうちは感じていなかった恐怖を、しっかり目を開けて現実を見てみるとズシンとくる。環境負債を一つでも多く減らして次世代に繋いでいけるようにしたい。2021/03/13

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