ちくまプリマー新書
男の子のための軍隊学習のススメ

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  • サイズ 新書判/ページ数 185p/高さ 18cm
  • 商品コード 9784480687890
  • NDC分類 390.4
  • Cコード C0295

内容説明

時代の空気、格差とイジメ、男と女。軍隊小説には、人生における全ての悲喜劇が凝縮されている。現代の男の子(と女の子)に日本と日本人の姿を問いかけるわが帝国軍隊をめぐる波瀾万丈の物語。

目次

はじめに 想像のなかの男の子たちへ(この本の正体;わたしは最適任者 ほか)
第1章 男の兵隊、女のお産(オモテとウラ;嗚呼、大日本帝国の落日 ほか)
第2章 老(初年)兵は死なず(魂の試される時;ホーホケキョ? ほか)
第3章 志願と忌避(何某事件;ハイッとスッキリ、元気よく ほか)
第4章 軍服と裸体のあいだ(ダメになるにも才能がいる;男が服を脱ぐとき ほか)

著者等紹介

高田里惠子[タカダリエコ]
1958年神奈川県生まれ。東京大学大学院人文科学研究科博士課程単位取得満期退学。現在、桃山学院大学教授。専門はドイツ文学・日本におけるドイツ文学研究の歴史(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

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rico

87
著者自身も書いてますが、タイトルと内容に若干ギャップが・・・(^^;。いわゆる軍隊小説を読みこなすための若者向けガイドブックというところですが、徴兵と招集の違いやその変遷、陸軍と海軍の対比、軍の中の序列やエリートの位置づけ、ダメダメ兵士の処世術、男だけの暮らしぶり・・・などなど、オバサンにとっても目からウロコでした。そして、軍隊小説や体験記は「魂が試されるとき」を描くとの一文、まさに。巻末の「参考文献」は圧巻。「若い人向け」だけにしておくのはもったいない1冊かもしれません。2020/11/24

harass

60
中高年生向けの新書で、この本は旧日本軍の軍隊小説の入門書であると、すぐに説明がある。徴兵検査時のM検(性病検査)ウラ検(痔)のことから始まる。陸軍海軍それぞれの制度の違いや階級などの軍隊用語や当時の軍隊内の生活や非軍隊の違いなどについての解説が続く。徴兵忌避の方法など、経験者の小説などの作品から語る。日本社会の縮図でいじめなども今の時代と代わりはないと著者は語る。巻末に戦争小説のリストがあり、個人的にはあまり読んでいないのが多い。若年層向けの言い方が、著者の本来の口調と微妙に違うのが面白い。2017/03/22

mazda

11
合わなかったです‥。2018/08/24

ジュン

11
心理学者によれば、トラウマは自己の努力だけでは語ることができない。ゆえに従軍記や動員された知識人たちが戦後に書いた物には語られなかったこと、言い換えると「格好つけてる」部分がある。その部分を真に受けず、「語ることができなかったこと」を念頭に読もうとススメる筆者。まんま小熊英二が「<民主>と<愛国>」で言っていたことをさらっと使ってる。「格好つけた部分」を「真に受ける」ことも、精読という観点からは必要なテクニックではあるが、まあそれはこの本のポイントではない。非常に優秀な男性学をおこなっている。2016/02/08

ユウティ

8
噺家のような語り口で読みやすかった。あれこれと軽めの情報を盛り込んでいて、若干散らかっている感じもあったが、それがかえってとっつき易くしていたのかもしれない。徴兵制度がコロコロ変わって、なるべく簡単に済ませようと進路を決めてきた人たちの目論みが外れていく様子など、ため息が出そうなものなのに、本書では暗い雰囲気がほとんどない。戦争ものではなく、軍隊小説を読むための本の本領発揮か。装丁がクラフトエヴィング商会さんじゃないか〜。2020/12/30

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