内容説明
誰もがあたりまえだと思っている民主主義。それは、本当にいいものなのだろうか?この制度の成立過程を振り返りながら、私たちと政治との関係について考える。若い人のための政治入門。
目次
第1章 民主主義のルーツを言葉から考える
第2章 代表制を伴った民主政治の誕生
第3章 「みなし」の積み重ねの上で民主政治は動く
第4章 「世論の支配」―その実像と虚像
第5章 政治とどう対面するか―参加と不服従
第6章 これからの政治の課題とは
著者等紹介
佐々木毅[ササキタケシ]
1942年秋田県生まれ。東京大学法学部卒業。東京大学教授、東京大学総長を経て、学習院大学法学部教授。博士(法学)。日本における政治学・政治思想史研究の第一人者であり、数々の要職を歴任(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
みき
48
この本は途中まで読んだけど頓挫してしまった(笑) 世代問わず民主主義、今の選挙や政治のあり方を知るためにはいい本だと思う。恥ずかしながら自分の興味、意識の高さが読破できるほどではなかったため、読破できずに図書館本で返却してしまった。 途中まで読んで意外だったことは、昔は民主政治は良くも悪くもない政治だと認識されていたこと。それに関連して、良き指導者が政治をするほうがいいと思われていたこと、数十年前まで社会主義国が支持されていたことも改めて理解が進んだ。さらさら読めるだけ知力をもう少しつけたいな。(笑)2017/10/20
よこしま
35
無関心という国民性が見えてくる。◆もう一度、民主主義ってなんだろ?と手にした本です。◆紀元前のギリシャから英国の議会制と米国の大統領制の違いを経て始まります。日本は封建制の江戸時代から一気に国自体は変化しましたが、国民自体がお上任せ(無関心)が抜けていないと。世論と教育に関して著者は国民に対して、厳しく言及しています。政府は特にテレビには注文つけます。特に安倍政権で顕著ですから。ルソーの身を棄てる覚悟で税金を払わない個々の政府への対抗は、NHKや新聞料金に応用できるかも。◆福沢諭吉の警告が今の日本です。2015/11/15
みゃーこ
17
民主主義の成り立ちや仕組みから現代社会までを詳しく知ることができる2012/11/05
おおにし
16
ちくまプリマ―新書にしては内容が難しかった。政治学自体が私には難しいとうこともあるだろう。アリストテレスが唱えた6つの政治体制について興味をもったが、それぞれの体制の違いをもう少し詳しく説明してほしかった。そうすれば民主主義の本質についてもっと理解できたような気がする。2020/06/24
onasu
15
民主主義の真価が問われている時期に、知ったかぶりが露呈(200頁未満にも関わらずに2度も挫折)した末に、なんとか読み通せました。 何事によらず一足飛びに改善することはできないが、それは民主主義の進展も同様。しかし、何事によらずスピードや合理性が求められる昨今では、分かり易いワンイシューが納まりがよさそうで、その元には注意を払いたい。 他人(国)の考えることは分からないと思ってきたが、平和ぼけを痛感。早期に戦禍の納まることを祈願し、何れの機会に読み直すこととします。2022/03/22