内容説明
二〇世紀初め、毒を撤き散らす悪女として恐れられた患者の実話。エイズ、鳥インフルエンザなど、伝染病の恐怖におびえる現代人にも、多くの問いを投げかけている。
目次
第1章 物語の発端(事件以前のメアリー;チフス患者の発生 ほか)
第2章 公衆衛生との関わりのなかで(腸チフス;チフスと戦争 ほか)
第3章 裁判と解放(法的な問題;「チフスのメアリー」の露わな登場 ほか)
第4章 再発見と、その後(自由になって;恋人の死 ほか)
第5章 象徴化する「チフスのメアリー」(一般名詞化するメアリー;勝ち馬に乗る歴史 ほか)
著者等紹介
金森修[カナモリオサム]
1954年札幌市生まれ。東京大学教養学部教養学科卒。パリ第一大学哲学博士。専門は科学思想史・科学史。筑波大学、東京水産大学(現、東京海洋大学)を経て、東京大学大学院教育学研究科教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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