出版社内容情報
科学の時代に神を信じることは出来るのだろうか? この世に悪があることを宗教はどう説明するのか? 素朴な疑問を通して、宗教と人間のリアルに迫る。
内容説明
科学の時代に神を信じることは出来るのだろうか?この世に悪があることを宗教はどう説明するのか?宗教は人を善良にしたり、世界を平和にするのか?素朴な疑問を通して、宗教と人間のリアルに迫る。
目次
第1章 そもそも「信じる」とは、どういう行為なのか(現代人は本当に宗教を「信じていない」のか;よくわからない「信仰」という言葉 ほか)
第2章 神を「信じ」ているとき、人はそれをどう語るのか(宗教を信じることは非科学的な態度なのか;宗教は科学を排除しない ほか)
第3章 この世には悪があるのに、なぜ神を「信じ」られるのか(耐えられない試練などない?;切実な願いも叶えられない現実 ほか)
第4章 同じ宗教を「信じ」ていれば、人々は仲良くできるのか(宗教は「個人の心の問題」?;イソップ寓話と聖書 ほか)
第5章 神を「信じ」たら、善良な人間になれるのか(「人格者」になりたい私たち;よい生き方と学問 ほか)
著者等紹介
石川明人[イシカワアキト]
1974年生まれ。北海道大学文学部卒業、同大学院文学研究科博士後期課程単位取得退学。博士(文学)。北海道大学助手、助教を経て、桃山学院大学社会学部教授。専門は宗教学・戦争論(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
trazom
121
著者の本は「キリスト教と戦争」「キリスト教と日本人」に続き3冊目。キリスト者が、若者に、「宗教を信じる」をどう語るか興味津々で手にする。キリスト教の蛮行・欺瞞・偽善を認め、神義論の限界も示すなど、石川先生の姿勢はいつも大変フェア。でも、本書では「信じる」に、もっと踏み込んでほしかった。使徒信条を信じるということすら躊躇してどうするのか。「わかるより前に信じる」意味を噛み締めたい。一方、池田晶子さんは「考えることをせずに信じる」として宗教を批判したが、哲学者からのそういう問いに向き合ってほしかった気がする。2022/12/14
タルシル📖ヨムノスキー
27
もし本当に全知全能の〝神〟がいるなら、なぜ戦争は起こる?なぜ障害者は生まれる?いじめは?虐待は?貧困や差別は?そもそも「信じる奴しか救わない」って心が狭くない?宗教に対してあまりいい印象がないバチ当たりな私はそう思ってしまうわけです。そんな私が冷やかし半分興味半分で手に取った本書。著者自身がクリスチャンなのかキリスト教中心に書かれていますが、なんというか信仰心丸出しではなくて、歴史的事実や論争も踏まえて客観的にまとめられていて、興味深く読むことができました。宗教を信じる人も信じてない人も一読の価値あり。2025/04/28
ののたま
15
理想的本箱から▲人それぞれなんて簡単な言葉で片付けて良い話題ではないけれども、ユダヤ教徒でありながら、武器を取り虐殺に加担するイスラエル国民もいれば、信仰上の理由から兵役に就かない国民もいる。▲それぞれ自分の都合のいいように解釈して、信者であろうとする。「信じる」とはなにか考えるきっかけになる一冊2025/03/18
竜王五代の人
13
まず、「信じる」とはどういうことかからさかのぼって考えさせる本。疑いもしないことは、わざわざ「信じる」とは言わないという指摘には納得。宗教は、かなりアバウトに信じられている。他、神を巡る議論など。なかなか興味深かった。2024/01/16
さとちゃん
13
タイトルに対する明瞭な答えは示されないものの、読み進めるに従って読み手がどう考えていくのかを味わうのが本書の狙いかと。読もうかどうしようか迷っている人は、まず、目次だけでも目を通してほしい。そもそも「信じる」とは、どういう行為なのか。神を「信じ」ているとき、人はそれをどう語るのか。この世には悪があるのに、なぜ神を「信じ」られるのか。同じ宗教を「信じ」ていれば、人々は仲良くできるのか。神を「信じ」たら、善良な人間になれるのか。ほら、読んでみたくなりませんか?2023/05/15
-
- 電子書籍
- 音楽で生きる方法 - 高校生からの音大…
-
- 電子書籍
- ヴァンパイア男子寮 分冊版(16)