出版社内容情報
いま地方にこそ可能性が広がっている。これまでと違った視点でみれば、新たな魅力と課題が浮かんでくる。仕事、暮らし、苦労などローカルな生き方をお伝えします。
内容説明
いま、余白がある「地方」にこそ可能性が広がっている。これまでの居場所を違った角度で見つめなおすと、新たな面白さ、そして課題と魅力が浮かんでくる。仕事、暮らし、苦労話まで、すべて洗いざらいお伝えします。
目次
第1章 郷に入りては、郷を面白がる
第2章 ふまじまな場づくり
第3章 ローカルと食
第4章 ローカル「クソ」話
第5章 地域の「復興」とは
第6章 エラーと生きる
著者等紹介
小松理虔[コマツリケン]
1979年いわき市小名浜生まれ。ローカルアクティビスト。地元のいわき市を拠点に、食、観光、文化芸術、福祉などさまざまな領域で、場づくり、執筆、メディア制作などを行っている。著書に『新復興論』(ゲンロン、第18回大佛次郎論壇賞)など。ライターとして関わる、いわき市の地域包括ケアの取り組み「igoku」で2019年度グッドデサイン金賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
Aya Murakami
84
他館図書館本 ちくまプリマー新書の乱読で適当に図書館においてある本を予約したのだが、予想以上に著者と同じくローカル住の私にとって結構共感できる話が多かった。ヨソモノ(CNN)によってしまなみ海道が取り上げられて結果として地元の観光業が潤い私たち地元民も洗練されたな地元グルメを満喫できたりとか、風通しの悪い企業体質でパワハラがまかりとおる(前の前に勤めていた会社がそうだった)とか…。 斎藤環さんの唱えるコロナピューリタリズムには目からうろこ。2021/10/10
けんとまん1007
49
いわゆる地方の中の地方に暮らす者として、共感できる点もある。そこにあるものを、少し、ずらした目線で見てみること、小さな変化のきっかけをたくさん作ることだと思う。その先の変化は、予想しがたいものが出てくるのがいいと思う。いわゆる想定どおりは、そこで止まってしまう。2023/01/04
壱萬参仟縁
37
話し言葉で書いてある。地元(7頁)。クソ(第4章)で最高なローカル(13頁)という矛盾した表現が地方の現実を如実に物語る。自称ローカル・アクティビストは、地域のなんでも屋という(19頁)。場づくり、ふまじめさ(87頁)。居場所。著者の当事者ならぬ共事者は、関係人口に似ている気もした(181頁)。地域づくりとは、先祖の思い、死者の思いを知ること、対話することでもある(185頁)。2021/08/31
かんがく
17
「地方」の概念が大きく広がった。ただの地理的用語としてではなく、上海、業界、被災地などを地方として捉えた上で、内向きのローカルから外向きのローカルへの転換を提言する。過疎化、経済の停滞が進む今、地方に生きる人々が考えるべきことを多く伝えてくれる一冊。2021/07/13
ネムル
13
積極的な意思展望を持たずローカルライフを知りたく読んだ時点で期待とは異なったが、それはそれとて面白かった。当事者/非当事者の線引きを生み出す外圧的な関係よりも、興味本位に発したゆるい「共時者」のあり方は、むしろネットを想定した関わりかたのが強い意味を持つように感じた。自分の現場(ローカル)が如何に生まれ、結果的に移りゆくかを、短期的な地方の住み込み就労をしながら考えている。今後の展望とともに。2021/01/31