出版社内容情報
複雑化する世界において、科学は何を解明できるのか? 古生物、恐竜、雲、サメ、マイクロプラスチック、脳など各分野をリードする6名の科学者が鋭く切り込む。
内容説明
恐竜など魅力的な太古の動物たちはいかに生まれ、今の生き物たちとつながっているのか?脳は日々どのような精密な働きを営んでいるのか?悠久の昔から、現代の最先端科学まで。そして超マクロの視点から人体のミクロの領域まで。幅広い分野をリードする科学者たちが、その知的探究の全貌を明かす!
目次
恐竜から魚類まで、脊椎動物の起源を追う―宮下哲人
雲を愛でて、危険を察知する―荒木健太郎
謎に満ちたサメの生態に迫る―佐藤圭一
錯視から入る不思議な知覚の世界―四本裕子
忍び寄るマイクロプラスチック汚染の真実―高田秀重
ゾウとサイがあるく太古の日本―冨田幸光
著者等紹介
川端裕人[カワバタヒロト]
1964年兵庫県明石市生まれ。千葉県千葉市育ち。東京大学卒業後、日本テレビに入社。科学技術庁、気象庁の担当記者などを経て、97年に退社。その後、コロンビア大学ジャーナリズムスクールに籍を置きながら、文筆活動を本格化。フィクション・ノンフィクションの両分野で活躍する。2018年に『我々はなぜ我々だけなのか』で講談社科学出版賞、科学ジャーナリスト賞を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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tamami
20
子どもの頃は、科学者になるのが夢だった。それも地質学専門の研究者に。小学校の図書館にあった中西悟堂『地球の歴史』を読み、その頃は全くマイナーな存在だった恐竜の化石や地底に眠る宝石類の虜になったからだ。だが、高校に入り難しい術語と数式に満ちた地学の授業を受け、夢ははかなく潰えた。本書は中高生以上を対象に、科学研究の現場で活躍している6人の研究者に焦点を当て、研究の面白さと困難さ、なぜ研究職を目指したか、これから目標とすることなどについて、現場まで足を運び本人に直接インタビューするなどしてまとめている。→2020/06/14
かながわ
6
ピンポイント予習。“神話”として分類を付けて横に置き科学の話をすることに好感。錯視錯聴コンテストは要チェック。2023/02/21
乱読家 護る会支持!
6
「脊椎動物の起源」 「雲と防災」 「サメの繁殖生理」 「脳科学の基礎研究」 「マイクロプラスティック汚染」 「ゾウとサイが日本列島にいた時代」 これらのテーマを研究している「研究者」にスポットを当てた本。 僕はコツコツ型の人間ではなく、一足飛びに結論を求めてしまうので、 研究内容よりも、研究でわかったことに興味を持ちます。 著者には、「研究者の研究」として、研究者の性格特性や行動パターンなど帰納法で得られる仮説を書いて欲しかったです。2020/05/17
oooともろー
5
最先端を走る6人の科学者。恐竜・サメ・錯視・マイクロプラスチック…。ワクワク感満載!2020/04/29
orihuzakawagon
2
「科学の最前線」という題名に科学の理解度が低い僕が理解できるのか心配だったが、著者を信用して購入。著者がそれぞれの研修室に行き、科学の最前線にいる人々のインタビュー集と考えたほうがいいかなと。数式などを使わずに現在の研究内容やその意義、そしてなぜ科学者を目指したか等を分かりやすく案内していました。2020/09/01