出版社内容情報
ネオ・ダダ、フルクサス、ポップ・アート、コンセプチュアル・アート……。次々と現れた新芸術の担い手たちは、デュシャンを解釈して「芸術とは何か」を問い、自らの芸術を擁護した。本書では戦後アメリカの芸術家や批評家のデュシャン受容の変遷と、戦後アメリカ美術の進展の相互作用を描き出す。「キュビズムの画家」からレディメイドを発見した「現代美術の父」まで、矛盾を孕みつつ更新され続けたデュシャン像。それを鏡として現代美術の成立基盤は作られていった──。「芸術」「芸術家」の概念をゆるがす戦後アメリカ美術史にして、第一人者による類のないデュシャン論。吉田秀和賞受賞作。
【目次】
第1章 はじめに
第2章 記述するデュシャン/記述されるデュシャン
――一九三〇‐四〇年代を中心に――
第3章 画家であること、ダダであること
――ジョーンズ、ラウシェンバーグとデュシャン――
第4章 芸術とマルチプリシティ、マルチ・プルアウトとしての芸術
第5章 ポップ・アートとレディメイド
――vulgarityの表象を巡って――
第6章 コスースの位置、グリンバーグの位置
第7章 与えられたとせよ 1.芸術作品 2.マルセル・デュシャン
第8章 結びに
あとがき
文庫版あとがき



