出版社内容情報
神話・比喩・レトリックの観点から、人間存在を問い直し、独自の〈メタファー学〉を築いたハンス・ブルーメンベルク。時代の転換点への鋭い意識とともに、ヨーロッパ思想史を類例のない規模と深度で考察した。だが、その思想の全貌はいまだ明らかにされていない。いかにしてこの巨人の核心に迫るか──。科学技術や倫理の自明な枠組みを根底から問い返す「哲学」の営み。自明なものの根拠たる「現実」把握の諸相。その現実理解を形成し、維持する「非概念性」の領域。本書はこれら三つのテーマに沿って論考を精選・訳出。超領域的関心と独創的視点に満ちた思考の射程に光を当てる。
【目次】
第一部 哲 学
核道徳――核戦略への対抗策(1946)
哲学の問題としての自然と技術の関係(1951)
科学的方法という概念の哲学的根源と哲学的批判(1953)
現在何らかの哲学的倫理学が可能なのだろうか(1953)
われわれの未来にとっての哲学の意義(1961)
第二部 現 実
哲学の言語的現実(1946/47)
現実概念と小説の可能性(1964)
現実概念と国家論(1968)
現実概念と神話の潜在的影響力(1971)
生活世界と現実概念(1972)
第三部 非概念性
教父学における古代哲学の批判と受容――伝承の形態学のための構造分析(1959)
ソクラテスと「曖昧な対象」――美的対象の存在論という伝統に対峙するポール・ヴァレリー(1964)
美的対象の本質的多義性(1966)
貨幣か生か――ゲオルク・ジンメルの哲学がもつ一貫性へのメタファー学的研究(1976)
非概念性の理論(1970年代半ば)
予型――政治的神話の変奏(1980年代前半)
真理の厳格主義――「エジプト人モーセ」(1980年代後半)
文献表
編訳者解説
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