出版社内容情報
日本人の食生活に不可欠な小麦。しかし国民全体に普及したのは戦後のことである。その背景には、第二次大戦と朝鮮戦争を経て膨大な余剰小麦を抱えるようになったアメリカと、戦後復興の中で安価な食糧と開発資金を必要としていた日本の思惑の一致があった。われわれは輸入小麦にいかに依存するようになり、その陰で米はどう扱われてきたのか。NHKディレクターが関係者の証言や資料から戦後食糧史の空白に迫った貴重な記録。文庫化にあたり、トウモロコシなど飼料穀物の対日市場開拓を追った補論「それは小麦だけではなかった」を収録。食料安全保障を考えるうえで必読の一冊。 解説 鈴木宣弘
内容説明
日本人の食生活に不可欠な小麦。しかし国民全体に普及したのは戦後のことである。その背景には、第二次大戦と朝鮮戦争を経て膨大な余剰小麦を抱えるようになったアメリカと、戦後復興の中で安価な食糧と開発資金を必要としていた日本の思惑の一致があった。われわれは輸入小麦にいかに依存するようになり、その陰で米はどう扱われてきたのか。NHKディレクターが関係者の証言や資料から戦後食糧史の空白に迫った貴重な記録。文庫化にあたり、トウモロコシなど飼料穀物の対日市場開拓を追った補論「それは小麦だけではなかった」を収録。食料安全保障を考えるうえで必読の一冊。
目次
日本人の胃袋を変えた男たち
ワシントンの意図“余剰小麦を売りこめ”
霞が関の思惑“食糧と外資の一挙両得”
日本市場開拓計画の立案
小麦キャンペーン始まる
ハードな販売作戦への転換
粉食大合唱の中で勝利宣言
いま アメリカ小麦は…
補論 それは小麦だけではなかった
著者等紹介
高嶋光雪[タカシマテルユキ]
1948年、北海道旭川市生まれ。70年に京都大学経済学部卒業、NHK入局。農林水産番組部で「明るい農村」「食卓のかげの星条旗~米と小麦の戦後史~」、スペシャル番組部で「日本の条件・食糧」「21世紀は警告する(「梅山豚」パート)」「絵巻切断~秘宝36歌仙の流転~」などを制作。その後、ニューヨーク特派員やメディア展開部、関連事業室などを経て、2005年名古屋放送局長。06年から8年間、(社)デジタル放送推進協会専務理事を務めた(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。