出版社内容情報
名誉のために生命を賭して闘う。中世西洋の決闘裁判とはどのようなものであったか。現代に通じる当事者主義の法精神をそこに見る。解説 松園潤一朗
内容説明
生命を賭して一対一で戦い、その結果にしたがって紛争を決着した「決闘裁判」。中世ヨーロッパに広く普及したこの裁判は、どのように行われ、いかにして終焉を迎えたのか。決闘裁判は、熱湯神判、冷水神判といった神判が禁止された以後も、1819年にイギリスで廃止されるまで存続した。それはなぜか。著者は、解決を他者に任せない自力救済の要素に、現代にまで通じる「当事者主義」の法精神をみる。法とは何か、権利や自由、名誉や正義とはどんなものかといった深い問いを投げかける法制史の名著に、「法と身体のパフォーマンス」を増補した決定版。
目次
プロローグ 『ローエングリン』―神の裁きとしての決闘
第1章 神判―火と水の奇跡と一騎討ち
第2章 決闘裁判―力と神意
第3章 決闘裁判はどのように行われたか―賢明な仕方で運用される愚かなこと
第4章 決闘裁判の終焉と自由主義
エピローグ 正義と裁判
増補 法と身体のパフォーマンス
著者等紹介
山内進[ヤマウチススム]
1949年生まれ。一橋大学大学院法学研究科博士課程単位取得退学。成城大学教授、一橋大学教授、同大学学長を歴任し、現在は同大学名誉教授。専門は西洋法制史、比較法制史。著書に『北の十字軍』(講談社学術文庫、サントリー学芸賞)など多数(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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