ちくま学芸文庫<br> 絵画の政治学

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ちくま学芸文庫
絵画の政治学

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  • サイズ 文庫判/ページ数 432p/高さ 15cm
  • 商品コード 9784480510907
  • NDC分類 723.05
  • Cコード C0171

出版社内容情報

ジェンダー、反ユダヤ主義、地方性……。19世紀絵画を、形式のみならず作品を取り巻く政治的関係から読み解く。美術史のあり方をも問うた名著。

===

美術における政治的なものをどのように考えるべきか。クールベやマネ、ドガ、スーラらの19世紀絵画を、ヨーロッパ/オリエント、純粋芸術/大衆芸術、男性/女性といった、作品を取り巻く社会的・政治的関係性から読み解いていく。フェミニズムをひとつの起点として、より広く「美術史を〝他者性?の視点から考える」ことを目指した本書は、作品の新たな見方を提示するのみならず、従来の美術史規範の妥当性、イデオロギー性への問いをも投げかけた。表現形式の議論に偏重していた近代美術史に政治的視点をもたらし、美術史研究に新たな1ページを付け加えた名著。

===

ヨーロッパ/オリエント、
男性/女性、純粋芸術/大衆芸術……
〈他者〉から問う美術史

===

【目次】
1 アヴァンギャルドの創造―フランス、1830‐1880
2 クールベ、オリェールと場所の意味―19世紀美術における地域性、地方性とピクチャレスク
3 虚構のオリエント
4 カミーユ・ピサロ―気取らない眼
5 マネの《オペラ座の仮面舞踏会》
6 ファン・ゴッホ、ルヌアールとリヨンにおける織工の危機
7 レオン・フレデリックと〈労働者の人生の段階〉
8 ドガとドレフュス事件―反ユダヤ主義者としての画家の肖像
9 スーラの《グランド・ジャット島の日曜日の午後》―反ユートピアの寓意

文庫版訳者あとがき
原注/図版リスト 

内容説明

美術における政治的なものをどのように考えるべきか。クールベやマネ、ドガ、スーラらの19世紀絵画を、ヨーロッパ/オリエント、純粋芸術/大衆芸術、男性/女性といった、作品を取り巻く社会的・政治的関係性から読み解いていく。フェミニズムをひとつの起点として、より広く「美術史を“他者性”の視点から考える」ことを目指した本書は、作品の新たな見方を提示するのみならず、従来の美術史規範の妥当性、イデオロギー性への問いをも投げかけた。表現形式の議論に偏重していた近代美術史に政治的視点をもたらし、美術史研究に新たな1ページを付け加えた名著。

目次

1 アヴァンギャルドの創造―フランス、一八三〇‐一八八〇
2 クールベ、オリェールと場所の意味―一九世紀美術における地域性、地方性とピクチャレスク
3 虚構のオリエント
4 カミーユ・ピサロ―気取らない眼
5 マネの『オペラ座の仮面舞踏会』
6 ファン・ゴッホ、ルヌアールとリヨンにおける織工の危機
7 レオン・フレデリックと“労働者の人生の段階”
8 ドガとドレフュス事件―反ユダヤ主義者としての画家の肖像
9 スーラの『グランド・ジャット島の日曜日の午後』―反ユートピアの寓意

著者等紹介

ノックリン,リンダ[ノックリン,リンダ] [Nochlin,Linda]
1931‐2017年。ニューヨーク生まれ。美術史家。イェール大学、ニューヨーク大学インスティテュート・オブ・ファイン・アーツなどで教鞭をとった。フェミニズム美術史の論客

坂上桂子[サカガミケイコ]
専門は美術史。早稲田大学文学学術院教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

nobi

54
絵画に政治学って無理筋では、との先入観はじきに消えた。例えば、一瞬で幻想的な世界に引き込むジェロームの「蛇使い」。そこにノックリンは“表面上の静けさによって紛争を覆い隠す”虚構を見る。フレデリックの「労働者の人生の段階」には神々しさを生む画家の志向と技術に留まらず何が語られていないかを。スーラの「グランド・ジャット島…」では多くの批評家が言及していなかった独自の発見を。歴史を大きく捉え虚心に絵画を見る彼女を通して、産業化に向けて変貌する十九世紀の人々の戸惑いと抗いが、画家たちの多彩な格闘の姿が見えてくる。2022/12/28

ラウリスタ~

15
マネ以降の近現代絵画は、歴史画頂点のヒエラルキーを覆し(卑近なものも絵画の主題に)、それどころか現実とその表象というつながりすら断ち切って(写実から抽象)いくというのが一般的な絵画史の見方だと思うが、その進歩史の中で必然的に後景化してきた絵画を政治的主題に再度光を当てるのが、アメリカのニュー・アート・ヒストリーのようだ。ノックリンはニューヨーク出身のユダヤ人女性なので、フェミニズム的観点からも重要。マネ、印象派、キュビスム、抽象へと続く絵画史からこぼれてきた画家たち再評価によく使われるか。20年分の論文集2023/01/02

nranjen

8
リンダ・ノックリンを知らないの!?と言われ、慌てて読んだ本。美術と政治を切り離して論じようとする潮流の中で、画家の「意図」や「意思」としてではなく、そのあり用や手法から政治的なものを浮かび上がらせようとした論考。個人的にはピサロを論じた章が好き。オリエンタルを論じた章の、筆者自ら撮られた写真が導入されている箇所の説得力も好きだ。2024/01/23

ムチコ

7
序盤はちょっと独特な節回しになじむまで時間がかかったが、非常におもしろかった。若桑みどりさんの本を読んだときみたいな感覚。ドガとスーラの章が、これまで自分になかった視点を与えられたという意味でとてもよかった。2022/06/18

kentaro mori

5
絵画はそれ自体すでに政治的である。●帽子、リボン、外套といった彼女の仕事を表わす記号は、彼女の現実である。それはあたかも、大衆社会において彼女個人を表すものは他に何もないようですらある。スーラは、リッチが信じていたように古典的な様式のうちに捉えるためや普遍化するためにではなく、人間性を喪失させ、人間の個性を社会的不安の批判的指針へと変容させるために形を純化したと言えるのではないか。人間の典型は、かつてのカリカチュアの旧いコードのようにもはや絵画的に型破りな形として描かれるのではなく、彼らの社会的、2022/02/28

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