ちくま学芸文庫<br> キリスト教の幼年期

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ちくま学芸文庫
キリスト教の幼年期

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  • サイズ 文庫判/ページ数 352p/高さ 15cm
  • 商品コード 9784480510440
  • NDC分類 192
  • Cコード C0116

出版社内容情報

キリスト教史の最初の一世紀は、幾つもの転回点を持つ不安定な時代であった。この宗教が自らの独自性を発見した様子を歴史の中で鮮やかに描く。

===
キリスト教は、イエスやパウロによって現在の形が定められたわけではない。この宗教の最初の一世紀には、世界宗教となった後世から振り返った際に想像されがちな一枚岩で安定した教会組織も存在していなかった。さらに言えば、イエスの活動とその死の後でも多くの点でユダヤ教の枠内にとどまっていた。しかし、いくつかの決定的な転回があり、キリスト教は自分たちの独自性を発見していくこととなった。どのような出来事、どのような思索が、キリスト教を新しい自律した宗教へと歩ませることになったのか。厳密な資料読解を通して描く。
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【目次】
1 キリスト紀元初めの頃のユダヤ教
2 洗礼者ヨハネとナザレのイエス
3 エルサレムの初期教会  
4「ヘレニスト」の再活性化  
5 パウロの最初の活動  
6 前方への逃避  
7 教会のリーダーとしてのパウロ  
8 神学者および殉教者としてのパウロ  
9 六〇年代の重大危機  
10 キリスト教の反撃  
11 パウロの後継者たちの目覚め  
12 大人として成熟したキリスト教に向けて  
13 強化とヘレニズム化  
結論

内容説明

キリスト教は、イエスやパウロによって現在の形が定められたわけではない。この宗教の最初の一世紀には、世界宗教となった後世から振り返った際に想像されがちな一枚岩で安定した教会組織も存在していなかった。さらに言えば、イエスの活動とその死の後でも多くの点でユダヤ教の枠内にとどまっていた。しかし、いくつかの決定的な転回があり、キリスト教は自分たちの独自性を発見していくこととなった。どのような出来事、どのような思索が、キリスト教を新しい自律した宗教へと歩ませることになったのか。厳密な資料読解を通して描く。

目次

キリスト紀元初めの頃のユダヤ教
洗礼者ヨハネとナザレのイエス
エルサレムの初期教会
「ヘレニスト」の再活性化
パウロの最初の活動
前方への逃避
教会のリーダーとしてのパウロ
神学者および殉教者としてのパウロ
六〇年代の重大危機
キリスト教の反撃
パウロの後継者たちの目覚め
大人として成熟したキリスト教に向けて
強化とヘレニズム化

著者等紹介

トロクメ,エチエンヌ[トロクメ,エチエンヌ] [Trocm´e,´Etienne]
1924‐2002年。新約聖書学の研究者。ストラスブール大学プロテスタント神学部教授として教鞭を執った

加藤隆[カトウタカシ]
1957年生まれ。ストラスブール大学プロテスタント神学部博士課程修了。神学博士。千葉大学文学部教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

松本直哉

26
犠牲の子羊のように侮られ見捨てられる神のしもべを物語る第二イザヤ(53章)とイエス・キリストを結びつけているのは新約聖書の中でただ一か所、使徒行伝のヘレニスト、フィリポをめぐる文章なのだという。このようなみじめなメシア像はユダヤ教会には受け入れがたく、彼らとの融和を図りつつ生き延びる道を探っていた初期キリスト教会も同様だった。ユダヤ教会を真っ向から批判して石打ちにされたステファノらヘレニストたちだけが、見捨てられたメシアというこの特異な思想によって世界宗教への道を開いたという指摘には説得力があった。2021/12/27

bapaksejahtera

15
ユダヤ教の改革を目指したイエスの極めて短い活動の後、セム人世界を離れて西の世界の宗教となった発端の半世紀余を、フランスの宗教学者が描き直した。これ迄のユダヤ教の興亡という私の読書から離れ、キリスト教の側から初めて読む。読みつけぬ新約聖書を、今回はローマ人への書簡や使徒言行録を参照しつつ読んだが十分な理解には至らなかった。聖書各文書からの類推の他はヨセフスやフィロン等ユダヤ知識人の史料によらざるを得ぬ分野は、著者の述べる通り不確定な事が多い。ユダヤ戦争後の混乱がキリスト教教線拡大を齎した一因と唯一理解した。2023/08/20

みのくま

8
ハドリアヌス帝によるエルサレムの徹底的な破壊は、ユダヤ教に多様性を失わせた。ユダヤ教は生き残る為にファリサイ派をオーソドキシーとして、各分派を切り捨てる。その際にキリスト教はユダヤ教から独立したのである。しかし重要な点は、それまでのユダヤ教分派としての伏線を回収する事で独立できたという事である。しかもそれは弟ヤコブやペテロのエルサレム教会での活動が実を結んだわけではなく、彼らからも異端だとされていたパウロらのマージナルな活動がキリスト教独立の鍵となっているのだ。最底辺から中心へ、歴史はダイナミックである。2021/09/29

Mits

2
ユダヤ教の一派閥だったキリスト教がユダヤ教から分離して、独り立ちする間までの紆余曲折。自派を補強するためにユダヤ人以外の信徒を受け入れるという決断は、それがそのまま世界宗教への道に向かう当然の帰結ではあった。2022/10/25

メイジトップ

0
歴史学的な視点から、資料を基に書かれているので、ある種の冒険的な記述はない。 ユダヤ教キリスト派ともいえる一派が主流で、パウロ的・異教的キリスト教が傍流だった初期から、西暦100年あたりを境に垣根がはっきりし、数的に逆転していく流れがわかった。また純粋なユダヤ教に攻撃的なキリスト教の分派は現在よりこの頃の方が活動的だったようで、中途半端に自分たちに近いモノの方により強い嫌悪を感じるのは、思想問わず同じなのだろうなとも感じた。2024/01/23

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