出版社内容情報
己は人間として「失格」なのだと断ずる男・大庭葉蔵は、三つの手記と三葉の写真を残して消えた。1948年、入水直前の太宰治が筑摩書房の雑誌「展望」から放った異端にして普遍の世界的人気作。初版単行本表紙&本作冒頭の直筆原稿を掲載したカラー口絵付き。
作家案内 安藤宏
解説 多和田葉子
カバーデザイン 水戸部功
【目次】
人間失格
作家案内 安藤宏
解説 多和田葉子
内容説明
(それは世間が、ゆるさない。)(世間じゃない。あなたが、ゆるさないのでしょう?)―己は人間として「失格」なのだと断ずる男・大庭葉蔵は、三つの手記と三葉の写真を残して消えた。1948年、入水直前の太宰治が筑摩書房の雑誌「展望」から放った異端にして普遍の世界的人気作。初版単行本表紙&本作冒頭の直筆原稿を掲載したカラー口絵付き。
著者等紹介
太宰治[ダザイオサム]
1909年、青森県北津軽郡金木村生まれ。中学の頃より同人誌に習作を発表。旧制弘前高校から東京帝国大学仏文科へ進学、中退。1933年、太宰治の筆名で「列車」を発表。1948年、筑摩書房の雑誌「展望」にて「人間失格」連載。同年6月、同作最終回の掲載をみることなく、玉川上水に投身(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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keroppi
66
伊藤潤二による漫画を読んだら原作を読みたくなった。読みながら、いかに伊藤潤二がうまく脚色していたかが分かってきた。これはもう伊藤潤二が原作を自分の中に引き込んでいたということだろう。で、この本についてだが「人間失格」は筑波書房から出版されていたことを知る。初版単行本の表紙と直筆原稿の写真もある。人間の弱さと、それゆえに堕ちていく人間の悲しさに満ちていて、どうしようもない葉蔵に自分の心を投影しつつ愛おしく感じてしまう自分がいる。伊藤潤二版では、人間の醜さ残虐さ狂気がよりクローズアップされた印象を持った。2026/05/12
ピンガペンギン
40
作者の他の作品をかなり読んだあとでもあり、太宰の人生の出来事なども知っているためか、第二の手記まで一気読みだった。この様な内容を読ませるというのは、なかなかできないことではないですか。転落していく人生。最近なかなか読めないのに、どんどん読めた。神さまみたいないい子ってことはないかもしれないが、井伏鱒二の妻の「太宰さんはやさしい人だった」との発言(「太宰治」中公文庫)があって、少し似ている。やさしいというのは、この小説にあるように、単純なものじゃなかったんだろうが。2026/05/16
shikashika555
40
多感だった頃、太宰が好きだった。 しかし今読み返したら、もう書くのが憚られるくらいの罵倒語がまず出てくることの驚きよ。 これが歳をとるということなのか。 社会に適応できているということなのか。 弱さ情けなさ、生きることの迷いと、なぜ皆には分かっている(ように見える)ことが自分には分からないのかという不安と悲しみと心細さ。自分だけがはみ出ているように感じる胸の詰まり。 そんな感情たちのほとんどをいつの間にかどこかに置いてきてしまった。 もう私は、若い頃の私には寄り添ってやれないのかもしれない。 2026/03/01
lis_lum
2
学生時代に読んだ時より客観的に読めたのだけれど、かつては学校というものに馴染めなかった自分を、葉蔵に重ねてたんだな。 自身が社会人になった今となっては、葉蔵は明らかにモテまくってて、自分と重なる部分は少ない。でも、生き辛いなと感じる事は一緒だなとも思う。 解説にあったけれど、葉蔵が家族での食事で幸せを感じることが無かった事、そうして家族との関係を深める事が出来なかった事が、彼のその後の人生を物語っているのが切なかった。2026/02/15
福井 康
0
まったくもって最低の道楽というか色濃い人間を描き切っているな、、これもそもそも金持ちの子供で無ければなしえない事だ、 何が文学の飲み食い肥やしになるかわからないけど自分の金で食ってないやつは、最後はどこそやの肥やしにはなるのかもしれない。 次回はメロスを読んで見たい、、2026/03/05
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