ちくま文庫<br> 伸子

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ちくま文庫
伸子

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  • サイズ 文庫判/ページ数 528p/高さ 15cm
  • 商品コード 9784480440495
  • NDC分類 913.6
  • Cコード C0193

出版社内容情報

1918年、作家を志す佐々伸子は留学先のNYで年上の研究者・佃に惹かれる。自由で対等な夫婦を夢見て結婚する二人だが、母の病で帰国してから歪みが露呈。佃の嫉妬や不機嫌での支配、あてつけの如き自己犠牲もさることながら伸子もまた実家から自立できないままだった。「妻」ではなく、ただ「人」として在るのは贅沢なのか? 著者の実体験に基づく女の立身の物語。

解説 斎藤美奈子



カバーデザイン 田中久子

カバー画 近藤聡乃「呼ばれたことのない名前」スケッチより



【目次】

内容説明

1918年、作家を志す佐々伸子は留学先のNYで年上の研究者・佃に惹かれる。自由で対等な夫婦を夢見て結婚する二人だが、母の病で帰国してから歪みが露呈。佃の嫉妬や不機嫌での支配、あてつけの如き自己犠牲もさることながら伸子もまた実家から自立できないままだった。「妻」ではなく、ただ「人」として在るのは贅沢なのか?著者の実体験に基づく女の立身の物語。

著者等紹介

宮本百合子[ミヤモトユリコ]
1899年、東京生まれ。小説家。日本女子大学中退。旧姓・中條。1916年、坪内逍遙の推薦で「貧しき人々の群」を発表。18年、父と共に渡米。19年、NYでペルシャ語を研究していた荒木茂と結婚。24年に離婚ののち、28年に荒木との結婚生活を描いた『伸子』を刊行。27年に湯浅芳子とともにロシアへ渡り、帰国後、日本プロレタリア作家同盟に参加。32年、宮本顕治と結婚。以降、執筆禁止令や投獄に屈することなく作品を発表(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。

ちゃちゃ

78
あの頃の私は何を求めていたのだろう。本作は大学時代に読んだ印象に残る一冊だ。大正末期から昭和初期にかけて、19歳の伸子がアメリカに留学して恋に落ち、結婚後帰国するも新生活に行き詰まり、やがて破綻する。女として人として、旧来の道徳観や価値観に縛られず自立した人生を送りたい。そのひたむきな欲求、ほとばしる感情、真率なる思い。まっすぐに伸びようともがき苦しむ彼女の生きざまに、若き日の私は自らの鬱屈した思いを重ね共感したのだろうか。復刻版が出ていると知り思わず手に取った。時空を超えて過去の自分と出会う読書だった。2026/10/15

真琴

8
留学先のNYで出会った年上の研究者との結婚生活を描いた実体験に基づく小説。戦後、多くの女性に読まれたようで、自由恋愛や夫とのパートナー的な生活、学んだり好きな仕事をしたりと伸子の生き方は革新的に映ったのだと思う。でも、実家が太いのは強みだよ。女性も男性も自由なようで不自由なものだと感じた。2026/04/09

Asayo

2
勧められて読んだのだが、読むのも楽しかったし、内容についても感銘を受けた。随分と前に書かれた小説だけれども、女性としての生き方に関して、現代でも通じるような内容である。2025/11/18

takao

0
ふむ2026/07/23

しろ

0
百年前に書かれたとは思えないほどに面白い。妻業は「私」がなくても立ちゆく、など切れ味も鋭い。斎藤美奈子氏の秀逸な解説を先に読んでしまったが、当時の背景、関係性、心情の移り変わりが興味深いので、最後まで一気に読了。生々しい記述は、自身の体験のすぐ後に書かれたものなのだろう。自分の未熟さも含めて、傷口に手を入れて描くような描写。20歳から25歳までを無駄にした、と書かれているが、この濃密な関係が、この作家の後年に生かされていたのだろう。表紙の近藤聡乃氏のイラストもマッチしていて、再販が嬉しい。2026/06/26

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