ちくま文庫<br> 「色のふしぎ」と不思議な社会―2020年代の「色覚」原論 (新版)

個数:
  • ポイントキャンペーン

ちくま文庫
「色のふしぎ」と不思議な社会―2020年代の「色覚」原論 (新版)

  • 川端 裕人【著】
  • 価格 ¥1,320(本体¥1,200)
  • 筑摩書房(2025/07発売)
  • 文庫・児童書 ポイント2倍キャンペーン対象商品(8/24まで)
  • ポイント 24pt
  • ウェブストアに190冊在庫がございます。(2025年08月10日 08時46分現在)
    通常、ご注文翌日~2日後に出荷されます。
  • 出荷予定日とご注意事項
    ※上記を必ずご確認ください

    【ご注意事項】 ※必ずお読みください
    ◆在庫数は刻々と変動しており、ご注文手続き中に減ることもございます。
    ◆在庫数以上の数量をご注文の場合には、超過した分はお取り寄せとなり日数がかかります。入手できないこともございます。
    ◆事情により出荷が遅れる場合がございます。
    ◆お届け日のご指定は承っておりません。
    ◆「帯」はお付けできない場合がございます。
    ◆画像の表紙や帯等は実物とは異なる場合があります。
    ◆特に表記のない限り特典はありません。
    ◆別冊解答などの付属品はお付けできない場合がございます。
  • ●3Dセキュア導入とクレジットカードによるお支払いについて
    ●店舗受取サービス(送料無料)もご利用いただけます。
    ご注文ステップ「お届け先情報設定」にてお受け取り店をご指定ください。尚、受取店舗限定の特典はお付けできません。詳細はこちら
  • サイズ 文庫判/ページ数 456p/高さ 15cm
  • 商品コード 9784480440464
  • NDC分類 491.374
  • Cコード C0140

出版社内容情報

丹念な取材から最新科学が示す「色の見え方」の驚くべき多様性と、悩ましい検査の問題が明らかに。各紙20世紀には、学校健診から雇用時検診までありとあらゆる場面で制度的色覚検査が行われ、「異常」の人には大きな制限が課されました。極端な扱いはなくなったものの、未だに前世紀の「色覚」観と検査の問題は社会の隅々にまで浸透しているように思えます。本書は、色覚に関する誤解を塗りかえるべく「色」をめぐる冒険へと旅立った科学作家が、進化生物学、視覚科学、ゲノム科学、医学等の最先端に接して、様々な事象を再点検。「色覚」とは何なのか。そもそも、あなたが見ている赤と私が見ている赤は同じなのだろうか? 取材の末見えてきたのは、「多様性と連続性」の新しい地平でした。多くの取材を通して得た「色覚」についての新しい知見と考察を重ねた1冊。 


【目次】

新版の出版にあたって



はじめに

今、あらためて色覚を考える/ゲノム時代の練習問題/共鳴箱の中にいた/まずは自己紹介――小学生の色覚体験/就学や就労をめぐって/眼科医たちは警鐘を鳴らし、科学者は壮大なビジョンを描く/引き裂かれる感覚/ロードマップを示す



準備の章 「先天色覚異常」ってなんだろう

光そのものに色はついていない/分光分布(スペクトル)とは?/3色説と反対色説/色覚のセンサー「錐体細胞」が見つかった/「先天色覚異常」の仕組み/「先天色覚異常」が男性に多い理由/2色覚か3色覚か/「1型(P型)色覚」か「2型(D型)色覚」か/見え方はどう違う?/石原表は優秀な検査法である/「確定診断」にはアノマロスコープ/パネルD15は、「程度判定」と「タイプ分け」に活用される



第1部 “今”を知り、古きを温(たず)ねる

第1章 21世紀の眼科のリアリティ

パイプのけむりと21世紀/「色覚検査廃止」がもたらしたもの/就職の今昔/就職試験で「色覚異常」を知る/色覚の異常の程度による業務への支障の目安/論考「先天色覚異常の職業上の問題点」について/制度が変わると相談内容も変わる/自己責任の問題/検査を徹底すれば事態は改善できるのか/「色覚異常」はなぜ特別なのか/「目下の課題」と「背景の問題」



第2章 20世紀の当事者と社会のリアリティ

21世紀の新たな問題/2つの恐怖/当事者に残した傷跡をたどる/まずは本人が衝撃を受ける/母親の動揺/一族の問題/検定教科書が「職業適性」を語る/「結婚はよく考えろ」と教科書に書いてある!/背景には優生思想/「色盲」は優生手術の対象だった?/進学や就職をめぐって/理工では化学系、教育系では小学校課程の制限が大きい/1985年以降の進学/すべての業種に制限がある/1986年以降の就職/排除の装置として使われた?/循環する議論と閉塞感



第2部 21世紀の色覚のサイエンス

第3章 色覚の進化と遺伝

景色が変わる体験/魚類から霊長類まで/森の環境が色覚の進化をうながした?/ヒトの4割は「色覚異常」?/野生の広鼻猿の行動研究へ/「3色型」は有利ではない?/実は、「2色型」の方が有利?/飼育下のサルでも裏付けがある「2色型」の有利/やっとみつかった「3色型」のメリット/ヒトの色覚進化をめぐって/ヒトの「2色覚」「異常3色覚」が有利な局面/色覚「異常」ではない?多様性だ/異常だとしたら、とてももたない/ヒトの色覚は「多様性」を体現する/とはいっても見えていない/背景に優生学の反省がある?



第4章 目に入った光が色になるまで

21世紀のサイエンスへ/「色の弁別」と「色の見え」は違う/水晶体は

内容説明

あなたが見ている赤と私が見ている赤は同じなのだろうか。そんな疑問を抱いたことがある全ての人へ!常識を塗りかえる「色」をめぐる冒険へと旅立った科学作家が、進化生物学、視覚科学、ゲノム科学、医学等の最先端に接して見出したのは、「多様性と連続性」の新しい地平だった。そして、未だに残る前世紀の「色覚」観と検査の問題とは?各紙誌で絶賛の書が新たな知見と考察を加え待望の文庫化!

目次

準備の章 「先天色覚異常」ってなんだろう
第1部 “今”を知り、古きを温ねる(21世紀の眼科のリアリティ;20世紀の当事者と社会のリアリティ)
第2部 21世紀の色覚のサイエンス(色覚の進化と遺伝;目に入った光が色になるまで)
第3部 色覚の医学と科学をめぐって(多様な、そして、連続したもの;誰が誰をあぶり出すのか―色覚スクリーニングをめぐって)
終章 残響を鎮める、新しい物語を始める
補遺1 ヒトの4割は「隠れ色覚異常」という話
補遺2 日本の小学生男児をめぐる「先天色覚異常」の2×2表を導く
補遺3 「困っている人」と「困っていない人」
補遺4 職業適性のための検査をめぐって
補遺5 用語の問題を考える

著者等紹介

川端裕人[カワバタヒロト]
1964年兵庫県明石市生まれ、千葉県千葉市育ち。文筆家。東京大学教養学部卒業。『我々はなぜ我々だけなのか―アジアから消えた多様な「人類」たち』(講談社、科学ジャーナリスト賞・講談社科学出版賞受賞)、小説に『ドードー鳥と孤独鳥』(国書刊行会、新田次郎文学賞受賞)など多数(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

con

1
色覚異常の当事者でもある著者が、人間の色覚およびその検査手法に関して調査した結果をまとめた内容。本書の中心は第6章で、色覚検査に広く使われている石原表に関する調査内容。石原表の精度評価が行われていないという点にまず驚く。さらに、全数検査した場合、陽性と診断された人の約半数は偽陽性であると推定されることが、あまり認識されてない点もふしぎである(ベイズ統計の基本的な計算)。また、第4章で述べられている色覚の多様性はすでに20世紀に明らかになっている内容だが、その認識が浸透してないのもふしぎである2025/07/24

shrzr

0
色覚の多様性に対する理解と無理解。色を感じるということの底知れない不思議さ。好奇心を刺激する圧倒的な情報量。一気読み。2025/08/06

外部のウェブサイトに移動します

よろしければ下記URLをクリックしてください。

https://bookmeter.com/books/22699623
  • ご注意事項

    ご注意
    リンク先のウェブサイトは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」のページで、紀伊國屋書店のウェブサイトではなく、紀伊國屋書店の管理下にはないものです。
    この告知で掲載しているウェブサイトのアドレスについては、当ページ作成時点のものです。ウェブサイトのアドレスについては廃止や変更されることがあります。
    最新のアドレスについては、お客様ご自身でご確認ください。
    リンク先のウェブサイトについては、「株式会社ブックウォーカー」にご確認ください。

最近チェックした商品