出版社内容情報
14歳から銀行で働き、焼けた東京で詩を書いた。日本を代表する詩人が己の人生とくらしを鮮やかにつづった傑作エッセイ集、復刊!解説 牟田都子
内容説明
戦後日本を代表する詩人・石垣りん。実母を4歳で亡くし、その後3人の母を持った1920年生まれの少女は、自ら生きる糧を求めて銀行に就職。単身、定年まで勤めあげる。戦火をくぐり抜けながら、復興する都市に働きながら、あるいは暮らしの窓辺から、転換期にある国を見つめた。人ひとりの自由と時を重ねる日々の強さを真摯かつ鮮やかに綴った、自伝的エッセイ集。
目次
待つ
1(新巻;花嫁 ほか)
2(夏の日暮れに;試験管に入れて ほか)
3(事務員として働きつづけて;五円が鳴いた ほか)
4(詩を書くことと、生きること;女湯 ほか)
5(食扶持のこと;眠っているのは私たち ほか)
著者等紹介
石垣りん[イシガキリン]
1920年、東京生まれ。詩人。2004年没。高等小学校時代から詩作を始め、少女雑誌に投稿。卒業後、14歳で日本興業銀行に就職し、25歳の時に敗戦を迎えた。1938年、同人誌「断層」創刊。福田正夫に師事する。1959年、第一詩集『私の前にある鍋とお釜と燃える火と』刊行。1969年に第二詩集『表札など』でH氏賞、1972年に『石垣りん詩集』で田村俊子賞、1979年に『略歴』で地球賞をそれぞれ受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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