出版社内容情報
知のバイブル『思考の整理学』の原点となった代表作。〈新版〉として文字を読みやすく、東大生・京大生からの質問に答える特別講義を初収録。
内容説明
『思考の整理学』の原点となった主著。「独創的なアイディアは自分からは出てこない」と諦めていませんか?日々の思考トレーニングでユニークな発想は生み出せます。本書では著者の経験を踏まえ、個性的な思考を発揮する方法、忘却の効用、雑談のすすめ、メモの是非、本の読み方まで、すぐに実践できる知的トレーニングを案内します。新版に際し、東大生・京大生の疑問に答える特別講義を増補。
目次
序 〓啄の機
忘却のさまざま
自力と他力
着想
比喩
すばらしきかな雑談
出家的
あえて読みさす
書くスタイル
酒を造る
メモ
ノート
頭の中の料理法
特別講義 先生に聞きたかったこと 若いあなたへ伝えたかったこと
著者等紹介
外山滋比古[トヤマシゲヒコ]
1923‐2020年。愛知県生まれ。英文学者、文学博士、評論家、エッセイスト。東京文理科大学卒業。「英語青年」編集長を経て、東京教育大学助教授、お茶の水女子大学教授、昭和女子大学教授などを歴任。専門の英文学をはじめ、日本語、教育、意味論などに関する評論やエッセイを多数執筆した(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
Janjelijohn
13
新しいアイデアを生み出すにはどうすればいいか。心構えだけでなく、技術的な面でも解説してくれている。アイデアを生みだす過程を酒造りで例えるところがわかりやすい。その他、驚いたのは心が動かされた本を最後まで読まず、あえて途中でやめるという方法。結末は読者が想像して楽しむことを推奨しているが、もったいなくてできないな。ケチはアイデア生み出しづらいのか。2025/04/13
さんしょう
1
知識を詰め込むのではなく、適度に忘れて、思いついたことは時間を置いて発酵させることが重要。入れるためには忘れて出す必要がある。覚えたことを忘れることはやはり怖いが、忘れてしまうようなことは重要ではないと割り切ってしまい、自由な思考ができるスペースを作りたい。刺戟がアイディアのきっかけになるとはいえ、雑談する人を集めるのは難しい。2025/03/30
Go Extreme
1
忘却:記憶過負荷 知識整理 情報選択 健康影響 ストレス軽減 睡眠の役割 教育制度改革 記憶バランス 知識のゴミ出し 創造:着想促進 創造思考 比喩の活用 自由思考 散歩と発想 観察と分析 メモの活用 思考の整理 固定観念打破 インスピレーション 自力と他力:独立思考 他者支援 知識交換 教育実践 ディスカッション 共同作業 発想の相互作用 自己表現 知的対話 直感的理解 教育と創造性:学習方法改革 批判的思考 自発的学習 知識活用 教育制度批判 記憶重視問題 学びの自由 学習と忘却 知的成長 知識の期限2025/03/16
ちゃすくん
0
内容的には思考の整理学とほとんど被っているため、そちらが刺さらなかったなら読まなくて良さそう。比喩表現が言語の習得過程で常に実践されているという指摘は、悔しいことに自分では気づけていなかったので読んでよかった。だから、擦られたような比喩に嫌気がさすのと同時に、新鮮なレトリックには喝采を送りたくなるんだなと。命名の過程であって、発明の過程を目の当たりにしていた驚きなのだ!!2025/02/12