出版社内容情報
統一教会、創価学会、真如苑、幸福の科学など、アフリカ各国で日本の新宗教を信じる人々に話を聞く唯一無二のルポ。新章を増補。解説 安田峰俊
内容説明
コンゴ、ウガンダ、ガーナ、ブルキナファソ、コートジボワール…アフリカ各国で著者が出会ったのは、なんと日本の新宗教を信じる現地住民たちだった。統一教会、創価学会、真如苑、崇教真光、幸福の科学、ラエリアン・ムーブメント、天理教などを信じる彼らの生活や思い、現地での実像や人気の理由に迫る、唯一無二のルポ。その後の情報を追記し、新章を増補。
目次
第1章 ラエリアン・ムーブメント
第2章 幸福の科学
第3章 真如苑
第4章 崇教真光
第5章 統一教会
第6章 創価学会
文庫版新章 日本に進出するアフリカの新宗教
著者等紹介
上野庸平[ウエノヨウヘイ]
1984年福岡県生まれ。上智大学大学院グローバル・スタディーズ研究科博士後期課程在籍(アフリカ地域研究)。専門は宗教学、死生学。著書、訳書、論文に「近代フランスにおける仏教受容の一様相」(第17回涙骨賞本賞)や「マダガスカル現代政治史における政教関係」(2023年度「宗教と社会」学会奨励賞)がある(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
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パトラッシュ
130
金銭や教義絡みの問題が相次いだためか、日本では新興宗教は胡散臭い目で見られがちだ。そんなバイアスのないアフリカでは、もともとアニミズムが盛んな土地柄もあって既成宗教にはない新鮮な教えとして受け取られたのか。まだ千里の道も一歩からの段階だが、どの宗教でも日本人宣教師が信者獲得に努める姿が印象的だった。心から信仰する人にとって、金とグルメとセックスしかなくなった現代日本は宗教不毛の地であり、素直に話を聞くアフリカ人を好ましくすら思うらしい。海外進出日本人を描く本は多いが、宗教を通じてとは何とも考えさせられる。2025/02/22
佐倉
19
幸福の科学、崇教真光、統一教会、創価学会といった日本において様々な軋轢を残している新宗教たちだが、アフリカ諸国においては既存宗教のオルタ、新たなスピリチュアリティの選択肢として受容されているような状況があるらしい。また、紛争や疫病などで不安定な社会情勢下においてNPO法人を通して学校や病院などを建てたり食糧支援などの社会貢献を積極的に行ったことから統一教会や創価学会が根付いているという点もあるという。日本では霊感商法や高額なお布施が問題となりがちだが、アフリカにおいてはまた違った相が顕れてくる。2024/12/02
さとうしん
19
世界中のカルト団体が進出し、受け入れられているアフリカ諸国の実相を描き出す。宗教に対する我々とアフリカ人(こうまとめると主語が大きすぎるかもしれないが)との感覚の違いに驚かされる。真摯な態度で真理を求めるかと思えば団体から支給される奨学金目当てで入信するなど、ただ現世利益を求めるだけという態度も見られる。また、統一協会にしても国の経済水準が違えば対応が異なり、霊感商法や多額の献金など日本で起こるようなトラブルは起こらないというのも印象的だった。2024/11/22
おいしゃん
13
ピュアに宗教を捉える地域性ゆえ、様々な新宗教がアフリカで受け入れられていく様が非常に興味深かった。2024/12/25
かば
10
アフリカで統一教会やら幸福の科学やらが幅をきかせているとは。全く知らない世界がまだまだこの世には転がってるんだなという興奮。2024/11/14
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