ちくま文庫<br> イリノイ遠景近景

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ちくま文庫
イリノイ遠景近景

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  • サイズ 文庫判/ページ数 384p/高さ 15cm
  • 商品コード 9784480438423
  • NDC分類 914.6
  • Cコード C0195

出版社内容情報



藤本 和子[フジモト カズコ]
著・文・その他

内容説明

近所のドーナツ屋で野球帽の男たちの話を盗み聞きする、女性ホームレスの緊急シェルターで働く、ナヴァホ族保留地で働く中国人女性の話を聞く、ベルリンでゴミ捨て中のヴァルガス・リョサに遭遇する…アメリカ・イリノイ州でトウモロコシ畑に囲まれた家に住み、翻訳や聞き書きをしてきた著者が、人と会い、話を聞き、考える。人々の「住処」をめぐるエッセイの傑作。

目次

平原の暮らし(トウモロコシのお酒―わたしは今や、真実トウモロコシ畑のど真ん中で暮らす者となった;盗み聞き―午後一時から四時半までかならずそのドーナッツ屋にきている男たちがいる ほか)
十月のトニ(三百ドルの使い途―その三百ドルからの最初の支出は‐二ドル五十セント。グリッツ二人前;葬儀館そしてアイダ/イザベル―「アイダがきたわ」とトニがいった。「イザベルだってば」とわたし)
ギヴ・ミー・シェルター(ギヴ・ミー・シェルター(1)―ホームレスの女性のために設けられた宿泊所を手伝うことになった
ギヴ・ミー・シェルター(2)―竜巻です、竜巻が目撃されました。皆さん、ただちに避難してください ほか)
ベルリン記(ベルリン六月―謎のビストロ。座像のブレヒトさんの瞳のない目。首に白ネズミをはわせた鼠男;ベルリンあるいは悪い夢―出番が来たのにまだ衣装もつけていない。いったいこれは悪夢なのか ほか)
冬のニューメキシコ(帆船岩山のオアランド―オアランド・ジョーはアメリカン・インディアンの三十四歳の彫刻家である;雨蛇の青い目―離婚よ!は、は、は。離婚手続きの弁護士料をはらうために、壺を一個送ったの ほか)

著者等紹介

藤本和子[フジモトカズコ]
1939年生まれ。早稲田大学政治経済学部卒業。1967年渡米、ニューヨークの日本領事館に勤務した後、イェール大学のドラマ・スクールで学ぶ。その後、リチャード・ブローティガンの作品をはじめ、多くの翻訳を手がける(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

佐島楓

68
著者の藤本さんのことはブローティガンなどの翻訳で有名、という知識しか持っていなかった。読み始めて驚く。エッセイなのにどこかフィクションみたいで、すごく独特な文章なのだ。ひとびとの会話はいきいきと跳ね、思索の世界に入り込むとどこまでも静謐で、鋭利である。アメリカにおける人種や性別の差別、貧困や病などの困難な課題に切り込みつつ、作品として完璧に思えた。著者のほかのエッセイも読んでみたい。2022/10/08

nobi

67
広大なとうもろこし畑のコンバインが薙ぎ倒すように収穫する土地と人々、カフカの短編的荒唐無稽なタブロイド判新聞のトップ記事、中国移民の収容所に残された悲痛な漢詩、いたんだフリカッセを出して平気な旧東ベルリンのビストロ、ヒトラーユーゲントになったユダヤ人の稀有な人生、先住アメリカ人の精神世界を受け継ぐ彫刻家陶芸家…。藤本氏は真摯な救いの神のような時に荒削りな人たちにも絶望や失意の人生にも鮮やかな時に荒涼とした風景にも、いつもしなやかに向かい真髄を見出す。随筆家のように詩人のように歴史家のように工芸家のように。2024/04/27

たま

59
ブローティガン『西瓜糖の日々』を読んだところで訳者の藤本和子さんの随筆を読んだ。単行本1995年、文庫2022年。イリノイの大学町に住む人、アフリカ系アメリカ人、ニューメキシコの先住民工芸作家らの声の記録。ナチス時代を生き延びたユダヤ人の話、ベルリン滞在記もある。いずれも日本までは届きにくい声で興味深いが、とくに先住民作家の話が面白かった。アメリカやカナダのお土産にアクセサリーや版画を買ったが、どんな人たちが作っているのか知らなかった。この聞き書きから30年近くたち、彼らの環境もまた変化しているだろうか。2022/12/12

こばまり

59
どの章も短編小説の趣きがありしみじみと読ませる。映画を観たような、旅に出たような気持ちになる。単に他者の声に耳を傾けるということでなく、インタビューの真骨頂に触れたと感じたのはアメリカ先住民アーティストの項。 2022/11/04

かふ

23
こちらは地方のカフェやスポーツクラブで老人の話を盗み聞きした人のエッセイ。いちいち応答しないのは、応答すると大変なことになるからだろうか?聞き書きのエッセンスが詰まっている本だと思う。例えばユダヤ人なのにヒトラーユーゲントになった人の分裂した話とか、いちいち応答もしにくい話を語る。彼女は他の人の話を語ることでエッセイを書いているがそれがまったくの他人とも思えず彼女はその世界の一部なのだろうか?貧困女性のケアマネージャーの仕事を語るのも、ブレイディみかこのようである。最近の女性に支持されているのもわかる2024/09/24

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