出版社内容情報
常に進化し、輝き続ける「少女マンガ」という豊穣な世界-―。1970年代から現在にいたるまで、編者独自の記憶と観点より眼差しを向ける!
内容説明
小説家・恩田陸が編む「少女マンガ」の豊穣な世界!
著者等紹介
恩田陸[オンダリク]
1964年、宮城県生まれ。小説家。92年『六番目の小夜子』でデビュー。2005年『夜のピクニック』で第26回吉川英治文学新人賞および第2回本屋大賞、06年『ユージニア』で第59回日本推理作家協会賞、07年『中庭の出来事』で第20回山本周五郎賞、17年『蜜蜂と遠雷』で第156回直木三十五賞、第14回本屋大賞を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
keroppi
71
ちくま文庫「現代マンガ選集」のラストを飾るのは、恩田陸編による少女マンガ。マンガを読みまくっていた私も、少女マンガは縁遠かった。特に、ここに収録された少女マンガ誌に掲載されていたものは読んだことがなかった。「海街diary」すら映画で見ていただけで原作は初読みである。女性ならではの視点で心の綾を描く作品たちに、こうやって触れることが出来たのは幸いだ。ホラーと言える「聖ロザリンド」にはショックを受けた。とりあえずこれにて完結し、マンガの魅力を再認識させてくれた「現代マンガ選集」全8巻に感謝したい。2020/12/25
Vakira
57
今回少女マンガ特集。名前は聞いたことありますが、読んだことあるマンガ家さんは萩尾望都と倉多江美の2人だけ。萩尾望都さんの作品は48年も前の作品。その頃から少女漫画にSF入れてます。素晴らしい。一条ゆかりさんはミステリー仕立てで読ませます。意外や表現はエロイ。少女漫画こんな絵描いて良かったの?かなりオマセ、進んでましたね。収穫は吉田秋生の映画にもなった「海街diary」いいわ~ 比較的最近14年前。続きを読んで見たくなる。この刊にて現代マンガ選集は終了。チョット残念。2020/12/24
ぐうぐう
37
なんだか奇妙なラインナップだなぁと眺めていて、編者である恩田陸の解説を読んで合点がいく。恩田がリアルタイムで雑誌掲載時に読んでいた作品が選ばれているのだ。つまり、個人的なセレクションであり、けれどその選択基準は、少女漫画においてはきっと正しい。萩尾望都は『精霊狩り』から選ばれており、もちろん既読であるが、内容よりもそのしなやかなペンタッチに痺れる。続く一条ゆかりも、一条漫画にしては不思議な感触の作品で、それもまた個人史セレクションゆえの面白さだ。(つづく)2021/01/10
フリウリ
30
萩尾望都、一条ゆかり、坂田靖子、土田よしこ、美内すずえ、清原なつの、わたなべまさこ、倉多江美、篠有紀子、吉田秋生。このうちの数人の作品は読んだことがあると認知していましたが、著者名よりも作品名で記憶しているので、解説を読んで、「このマンガ家さんはあの作者なのか」と驚いたりもしました。知らないあいだに、意外に読んでいたのだな、と思いました。いつか、「ポーの一族」や「ガラスの仮面」の高みを目指したい… 72025/01/16
阿部義彦
29
恩田陸さんが個人的趣味で選んだ巻です。ラストの、「海街diary」第一回に全てを持っていかれた感もします。萩尾望都、倉多江美、坂田靖子、清原なつのなんかが趣味でした。2021/01/24