出版社内容情報
水木しげる、山上たつひこ、あすなひろし、萩尾望都、いしかわじゅん、とり・みき、吉田秋生、手塚治虫、諸星大二郎、浦沢直樹のSF作品を収録
内容説明
映像や小説とともに日本のSF表現をささえたマンガ。その多様な世界を1冊に!
目次
『サイボーグ』(水木しげる)
『そこに奴が…』(山上たつひこ)
『300,000Km./sec.』(あすなひろし)
『ポーチで少女が小犬と』(萩尾望都)
『至福の街』(いしかわじゅん)
『P』(とり・みき)
『アカプルコ・ゴールド』(吉田秋生)
『レボリューション』(手塚治虫)
『ぼくとフリオと校庭で』(諸星大二郎)
『Return』(浦沢直樹)
著者等紹介
中野晴行[ナカノハルユキ]
1954年生まれ。フリー編集者・フリーライター。「謎のマンガ家 酒井七馬伝」で2008年度日本漫画家協会賞特別賞を受賞する(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
1 ~ 1件/全1件
- 評価
-
ミスランディア本棚
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
へくとぱすかる
73
SFが理解されるまでには、マンガとの長い協調が必要だったらしい。今ではSF的設定は、創作の世界でありふれたものになったが、同時にSFという分類も不要になりつつある。60年代からゼロ年代まで、収録されたSFマンガ作品を読んでみると、実にマンガというメディアが、SFを表現するのに適しているものだと感じる。あすなひろしは物理科学の香りの作品。いしかわじゅんはギャグマンガ的タッチなのに、すごくSF的でしかもシリアスだ。手塚治虫は4巻目に初めて出てきたが、SFの中でも、このジャンルが好みだったことが改めてわかった。2020/09/27
keroppi
61
「現代マンガ選集」4巻目。今回のテーマはSFだ。ここに集められた作品は、決してヒーローが活躍したり、輝かしい未来が覗けたりするものではない。まさしく「異形」。一作目の水木しげる「サイボーグ」から、この本のただならぬ世界に引き込まれてしまう。SFの形を借りて、人間の心の奥底を描き出しているように見える。どの作品も、よくぞ集めてくれたという感じだ。「COM」で読んでとても印象に残っていたあすなひろし「300,000Km/sec.」にまた出会うことが出来て感謝である。2020/08/12
Vakira
47
今回のテーマは過去の少年少女感激の「SF」。しかも激レア。なんたって水木しげるさんSF描いちゃいます。しかも画風は遥か昔の貸本屋時代。鬼太郎タッチではありません。劇画調。そして描くはサイボーグ。ってか風貌は妖怪ロボット。不思議な世界を堪能。オ~ギャクの王様、山上たつひこさん そうそう昔はミステリーとかSFとか。いいわ~ オオ~神様~手塚治虫さんまで 流石~ SFオチ上手い。そう言えばいたいた いしかわじゅんさん。SF奇想天外に出筆してた様な記憶。ヤッパ 諸星大二郎。今回もありがたや~次巻も楽しみ~2020/08/19
gtn
30
水木しげる「サイボーグ」や、いしからじゅん「至福の街」等、世に知られぬ作品を見出した編者の熱意が伝わる。一方、あまり言いたくないが、ちくま文庫の現代マンガ選集シリーズの中には、有名漫画の最終話をチョイスするような、安直な編者もいた。2022/08/24
Roko
29
この本で取り上げられている作品はどれも初めて読む作品なのですが、それぞれに違った面白さがあります。水木しげるの作品はSFだけどやっぱり怖いし、萩尾望都の独特の世界感もよかったです。最後に掲載されていた浦沢直樹の作品は、これがデビュー作!と驚かされました。実に面白い!2022/01/12