出版社内容情報
長野県下の五十余の被差別部落、百人を超える人々から行なった聞書集。暮らしや民俗、差別との闘い。語りに込められた人々の思いとは。解説 横田雄一
内容説明
1968年から1970年にかけて、長野県下五十数か所の被差別部落を訪ね歩き、百人を超える人々から得た貴重な証言が、一人の児童文学者によってまとめられていた。自分たちの先祖はどこからやって来て何をしていたのか?さまざまな伝承に込められた思いや知られざる歴史、日々の生活に根差した文化、差別に抗した闘いの記憶。いま差別とヘイトに抗するために。
目次
第1部 伝承と歴史(白山信仰と部落;子ども好きの白山さま;“虎の巻”と呼ばれた長吏田来之記 ほか)
第2部 生活と文化(落穂拾い;据え風呂の立つ日;菅笠づくり ほか)
第3部 水平社の闘い 高橋市次郎老聞き書き(高橋市次郎さんを訪ねて;水平社運動、火の手をあげる;最初の差別糾弾 ほか)
著者等紹介
柴田道子[シバタミチコ]
1934年3月東京市大森区(現東京都大田区)生まれ。共立女子大学文芸学科卒業。大学在学中にはセツルメント運動に参加する。1954年、乙骨淑子、奥田継夫、山下明生、掛川恭子等と共に同人誌『こだま』を創刊。1959年、学童疎開を描いた『谷間の底から』(東都書房、のち岩波少年文庫)で作家デビュー。1964年に長野県長野市へ転居。地元の被差別部落出身の高校生たちと出会い、部落解放運動に関わる。1975年8月没(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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