ちくま文庫
漱石先生がやって来た

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  • サイズ 文庫判/ページ数 256p/高さ 15cm
  • 商品コード 9784480434494
  • NDC分類 913.6
  • Cコード C0195

出版社内容情報

文豪か、帝大教授か・・・生涯の分岐点となった一年を福猫、半兵衛の目を通して描く表題作に、興味深い逸話を集めた「千駄木町の漱石先生」を併録。

内容説明

漱石生誕150年。その生涯の中で分岐点となる一年があった。明治38年、教師稼業の傍ら、発表した小説『吾輩が猫である』が評判となり、帝大教授への道か、小説家への道かで迷う漱石先生。日露戦争勝利に沸き立つ世相を背景に、分かれ道に立った漱石先生の一年間を『吾輩は猫である』のモデルになった夏目家の福猫、半兵衛の目を通して小説仕立てで描く表題作を大幅に改訂した決定版!また、当時の漱石の生活を別の視点から描いたエッセイ「千駄木町の漱石先生」を併録。

著者等紹介

半藤一利[ハンドウカズトシ]
1930年生まれ。作家。東京大学文学部卒業後、文藝春秋社入社。「文藝春秋」「週刊文春」の編集長を経て専務取締役。同社を退社後、昭和史を中心とした歴史関係、夏目漱石関連の著書を多数出版。主な著書に『昭和史』(平凡社 毎日出版文化賞特別賞受賞)、『漱石先生ぞな、もし』(文春文庫 新田次郎文学賞受賞)等がある。2015年、菊池寛賞受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

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やま

11
しょっぱなから爆笑。本を読みながら爆笑したのは久しぶりだ。◇「吾輩は猫である」が生まれたいきさつを夏目漱石の飼いネコ(黒猫)が語る。いろんなところに漱石の使った言葉が出てきて、パロディだらけだ。◇ところが、ふとしたところに現代までがでてくる。特に日露戦争あたりの記述などに、歴史探偵半藤一利の目が出てくる。◇夏目漱石の個人主義というか、その一面が詳しく書かれている。◇半藤一利氏は漱石がとてもお好きだったらしい。そのこともよく伝わる1冊。◇笑えます。2021/02/26

em

6
円城塔『ぞなもし狩り』の「坊ちゃん」表記を見た時からの疑問が氷解。坊っちゃん、坊っちやん、坊ちゃん、どれが本当?当時の原稿、印刷ですでに表記のゆれがあったんだそうで。全集は百けんが校正していますが、その前はいなかったのでしょうか。ちなみに、なかなか読み進まない新しい『漱石事典』では『坊っちやん』。弟子や研究者の見解はさておき、ご本人は、どれでも、どうでも、よろしかったのでは。などと思ったりしました。2017/08/22

スプリント

4
夏目漱石の出世作である「吾輩は猫である」のモデルとなった猫の目線から小説家として名声を得て行く漱石先生の日常生活が語られています。着眼点が面白く、小説の雰囲気ともマッチしていて楽しめました。2017/08/27

1goldenbatman

3
著者による「続 吾輩は猫である」「人間界には、責任を痛感して辞職せねばならないことをしでかしても、僕がやめてどうなるのか、などといって居座るずうずうしいおとこもいるらしい。・・・・」2022/10/28

shokenmori

1
漱石の愛猫が主人公の小説、吾輩は猫であるのモデルが漱石の日常を描く。漱石と文体がよく似てて、同じ感性をもって書くとこうなるのでしょうね。2021/02/24

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