出版社内容情報
福島では形だけの復興がうたわれ、政府は避難指示解除へと突き進んでいる。社会学者と被災当事者が原発避難問題の本質を説き明かした名著の文庫化。
山下 祐介[ヤマシタ ユウスケ]
市村 高志[イチムラ タカシ]
佐藤 彰彦[サトウ アキヒコ]
内容説明
福島第一原発事故後、廃炉の見通しもなく国は「新しい安全神話」を振りかざし、避難者帰還政策を進めている。人を「数」に還元した復興や分かったつもりの国民の「不理解」がこの国をあらぬ方向へ導いている。被災者の凄惨な避難体験と、原発自治体の暮らしの赤裸々な告白を、社会学者が読み解き、対話を積み重ねて「人間のための復興」とは何かを問い直す。事故の本質を鋭く衝いた警世の書。
目次
第1章 「不理解」のなかの復興(理解の難しい問題;復興とは何か? ほか)
第2章 原発避難とは何か―被害の全貌を考える(二つの避難から帰還政策へ―事故からの2年を振り返る;避難の経緯とその心性―何からどう逃げてきたのか? ほか)
第3章 「原発国家」の虚妄性―新しい安全神話の誕生(原発立地は理解できるか?;「なんで原発のそばに住んでいたの?」 ほか)
第4章 「ふるさと」が変貌する日―リスク回避のために(「ふるさと」を失ったのではない、「ふるさと」になってしまった;津波被害との違い―賠償と放射線リスク ほか)
著者等紹介
山下祐介[ヤマシタユウスケ]
1969年生まれ。首都大学東京准教授。都市社会学・地域社会学
市村高志[イチムラタカシ]
1970年生まれ。福島県双葉郡富岡町住民。NPO法人とみおか子ども未来ネットワーク理事長
佐藤彰彦[サトウアキヒコ]
1964年生まれ。高崎経済大学准教授。地域社会学(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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