出版社内容情報
棋譜からだけではわからない、人間同士の戦い。数々の名勝負が、個性的なエピソードやゴシップとともによみがえる。文庫オリジナルアンソロジー。
後藤 元気[ゴトウ ゲンキ]
内容説明
将棋の鑑賞はただ指し手を鑑賞することに尽きるものではない。指し手へと至るまでの膨大な読み筋、闘いの機微、棋士の個性的なエピソード、対局をめぐるゴシップや舞台設定など、棋譜を取り巻くあれこれが、対局を最も間近で見た観戦記者たちによって記されるとき、それは一個の文学作品ともなりえる。日本将棋史上に残る闘いが練達の筆で甦る。文庫オリジナルアンソロジー。
目次
天才羽生、華やかに巣立つ
羽生、王道を突き進む
善悪評論に及ばず
二人に見える風景
ズレていた認識
名棋譜はエピソード付きで残せ
勝負の呼吸
名人戦を終わって―敗軍の将、兵を語る
臨時三人懸り戦
三十年来の好敵手〔ほか〕
著者等紹介
後藤元気[ゴトウゲンキ]
1978年千葉県生まれ。観戦記者。フリーライター。指導棋士三段。各棋戦の観戦記やインターネット中継を担当。将棋ペンクラブ大賞・観戦記部門大賞を過去二度受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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daichan
2
面白いことは保証されている本だけに、期待していた。もちろん期待通り。時代背景をナマで知っている部分あり、知識として知っている部分あり、知識としても知らない部分もあり。それによって楽しみ方は変わってくるだろう。いずれにせよ、その時代が持つ躍動感が伝わってくるのが何より良いと思う。2017/05/13
ぼいど
0
これは……凄いw正直将棋の指し手のところは何回か読まないと本当の意味で理解できないですが、雰囲気で単に読み物として読んでも面白い一冊です。保存版だなぁ。 昔の観戦記は故河口先生は常々言ってましたが人間ドラマとして書くんですよね。今は指し手と変化の説明でページ数行っちゃうからそこ主体な感じで。見る側としてはどちらもありなんですが、正直ゆーとどっちも読みたい。この本には途中で複数観戦記書き比べしてたのもありますが、あーゆー感じで両方あると読み手としては嬉しいかなぁw2016/09/11