ちくま文庫<br> 玉の井という街があった

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玉の井という街があった

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  • サイズ 文庫判/ページ数 272p/高さ 15cm
  • 商品コード 9784480432810
  • NDC分類 384.9
  • Cコード C0136

出版社内容情報

永井荷風の小説などに描かれた私娼窟・玉の井。その実態は残されていない。同時代を過ごした著者による、貴重な記録である。解説 井上理津子

内容説明

永井荷風「〓(ぼく)東綺譚」で知られる玉の井。関東大震災後に私娼窟を形成するが、東京大空襲によって灰燼に帰した。戦後は赤線地帯となって甦るも、売春防止法施行によって1958(昭和33)年3月31日最後の日を迎えた。しかし、その実態はほとんど伝えられていない。本書は同時代に生きた著者が、自らの体験と取材をもとに、人と街の姿を書き残した貴重な記録である。

目次

暗い青春
私娼窟玉の井の誕生
魔の迷路/娼家の構造
下駄をはかせぬ病院/迷路を泳ぐ名士たち
解放はありがた迷惑
『〓(ぼく)東綺譚』の周辺
奇縁ずくめの荷風と高見順
本所に多かった私娼/玉の井娼婦の生態
主役は東武電車/太宰治と菊谷栄のこと
エノケンと花電車/誰も知らない小林多喜二
玉の井名物、交番 風呂屋さん お稲荷さん
玉の井と犯罪
始祖バラバラ事件
華やかでやがて淋しい終焉
新興鳩の街繁盛記

著者等紹介

前田豊[マエダユタカ]
1912(明治45)年東京市本所区番場町(現・墨田区本所)で生まれる。東京府立第三中学(現・両国高校)をへて、演劇活動に参加。松竹ニューフェイスや興信所勤務も経験する。「長谷川伸の会」「新鷹会」の会員となり『大衆文芸』誌に小説を発表。1969(昭和44)年に「川の終り」で第35回オール讀物新人賞を受賞。1990(平成2)年死去(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

ヒロミ

51
上品かつ高尚な風俗レポのような衝撃の一冊。著者は明治生まれのブン屋さん。荷風や太宰も彷徨した私娼街・玉の井。荷風の「濹東綺譚」で一躍注目を集めるようになった。しかし本書を読むと濹東綺譚はファンタジーというか古き良き時代の文学的遺産に過ぎないのだなあというくらい生々しい描写が多い。花柳病をもらった作家の治療法などは読んでいて気が滅入るほどだ。若き太宰が濹東に出入りしていた際喜劇役者のエノケンに役者としてスカウトされたというエピソードもある。体を張って生き抜いた女たちの人生を思うと鎮魂の思いが深まるのだった2015/09/17

LUNE MER

17
玉の井バラバラ事件、というフレーズがおそらく人生で初めて「玉の井」という名称を目にしたところ。その後、街並みと所在地のイメージを漠然と持ち続けていた地なのだが、本書によりかなり鮮明に補完することが出来た。先日、鳩の街商店街を散策したばかりなのだが、先に本書を読んでいればかつての玉の井エリアまで足を伸ばすことも出来たのに…。また行こ。2024/03/13

tsu55

11
我がふるさと玉ノ井の記憶。 ぼくの両親もそうなのだが、近所の家もほとんどが戦後になって寺島町に入ってきた人たちで、戦前からいたという人は少数派だった。そんな中で僅かに残った古老たちの記憶を書き留めた本書の記述は貴重だ。 太宰治が浅草オペラの作家菊谷栄の助手の様なことをして菊谷の仕事場であった玉の井の娼家に出入りしていた、というのは初耳。 2016/03/22

Takashi Edamoto

8
永井荷風の『墨東綺譚』の副読本でもよいし、大正末期から戦後までのこういったいわゆる銘酒屋街、赤線地帯の資料としても素晴らしい。 様々な文豪、有名人の名前もさらっと出てくるので、文化を知るうえでは非常に興味深い内容だと思う。2015/08/19

てくてく

7
売春防止法まで私娼街としてそれなりに盛況だった玉の井の回想録。その場所の歴史、そこを訪れた著名人のエピソードなどがつづられている。圧倒的に男性目線であるという限界はあるが、売買春紹介本としては参考になるものがあった。2016/05/31

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