内容説明
「宇宙の大原則は下降にあり、下ることを自覚した人間は強い」。人間いつまでも上を目指してばかりはいられない。体力が落ちてきたなと思ったら、上り坂から下り坂へギアの切り替えが必要だ。下り坂人生の極意さえわかればこんなにすばらしいことはない。あちこちガタガタだけど、ご意見無用、勝手に生きる。下り坂は自転車でも最高に気持ちいい!愉快な楽しい下り坂人生のあれこれ。
目次
序章 「下り坂」の極意
1 楽しきかな輝ける「下り坂」の日々
2 下降する快感、開き直る癖
3 亡びゆくもの、つまずくもの皆色っぽい
4 「下り坂」繁盛のコツ「平気で生きて居る事」
著者等紹介
嵐山光三郎[アラシヤマコウザブロウ]
1942年東京生まれ。『素人庖丁記』により講談社エッセイ賞受賞。『芭蕉の誘惑』によりJTB紀行文学大賞受賞。長年の薀蓄の末に到達した芭蕉像を描いた『悪党芭蕉』で、泉鏡花文学賞、読売文学賞をダブル受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
こばまり
34
書店でフラフラと手に取った一冊。収入も減り、酒も足腰も弱まってからが人生の醍醐味だ、そうだ下り坂こそ粋なのだと深く頷いた後に、そういえばそもそも上り坂を経験してこなかったわいと己を振り返りました。さすが“文人シリーズ”の著者だけあって、ひねりの効いた文学史も堪能できます。2014/08/13
Syo
27
久しぶりの嵐山光三郎。 昔は、よく読んだなぁ。 下り坂かぁ。 まぁ、なんとかなるさ。 Let it be.2020/02/11
はつばあば
26
こりゃぁ選択本を誤った。後期高齢者手前わずかな者には、「そんなん当たり前やろ。身体がついてこ~へん。下り坂を楽しむより、これ以上下らんようにブレーキかけるのに必死ですわ」と一人ボヤいてる。2014/08/20
Pー
19
嵐山さん、ぼくらと同じ年代の作家さんですね。この本は10年くらい前に刊行されたそうだけど、それまでの週刊誌や雑誌などに掲載されたエッセー集だそうだ、そのころは著作や講演・ラジオ・テレビ・・・などでご活躍だったそうだけど、ボクはそういう面に疎かったので今回が初対面だった。 「芭蕉」の「奥の細道」を自転車で走破したときに突然天から降ってきたフレーズ「下り坂が最高」がこの本題の謂れとか・・・。多種多様(?)なご経験をされた嵐山さんの思いを面白可笑しく綴られた作品。新年早々から楽しく読ませていただきました。2020/01/12
カタコッタ
17
タイトルが良い、と思って読みました。面白い人ですね、嵐山光三郎先生!先生の著作をもっと読みたくなりました。好奇心のかたまりの様です。2025/03/10