出版社内容情報
白土三平の名作漫画『カムイ伝』を通して、江戸の社会構造を新視点で読み解く。現代の階層社会の問題が見えると同時に、エコロジカルな未来もみえる。
内容説明
江戸学の第一人者が、白土三平の名作漫画『カムイ伝』を通して、江戸の社会構造を新視点で読み解く。そこから今の時代が照射される。江戸の階級制度から現代の格差・貧困社会が、一揆の伝統から現代のデモが、そして江戸時代の肥料から未来の循環型社会が見えてくる。漁師、マタギ、綿花や蚕を育てる人々、女、子ども。自らの手で生産する、武士とは別の生き方。文庫版まえがき、あとがき収録。
目次
第1章 『カムイ伝』の空間と時間
第2章 夙谷の住人たち
第3章 綿花を育てる人々
第4章 肥やす、そして循環する
第5章 蚕やしない
第6章 一揆の歴史と伝統
第7章 海に生きる人々
第8章 山に生きる人々
第9章 『カムイ伝』の子どもたち
第10章 『カムイ伝』の女たち
第11章 『カムイ伝』が描く命
第12章 武士とは何か
著者等紹介
田中優子[タナカユウコ]
1952年神奈川県横浜市生まれ。1980年法政大学大学院博士課程(日本文学専攻)修了。法政大学社会学部教授(近世文学)。2014年4月から法政大学総長。『江戸百夢』(朝日新聞社、ちくま文庫)で芸術選奨文部科学大臣賞、サントリー学芸賞受賞。2005年紫綬褒章受章。著書に、『江戸の想像力』(ちくま学芸文庫、芸術選奨文部大臣新人賞受賞)など(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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