内容説明
日本屈指の本の目利き二人が、思わず教えたくなるような珠玉の短篇を持ち寄ったアンソロジー。人生の悲喜こもごもがつまった13作を収録。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
KAZOO
91
第一部から第五部まであり、第一部は手紙に関する作品が4作あり、蜂飼耳さんと角田光代さんが印象に残りました。第二部は勝負ごとの話で外国人作家の作品が2つ収められています。第三部はヘンリー・ジェイムズの比較的長い作品が2作です。第四部は変わった感じの作品で、小熊秀雄の「焼かれた魚」がかなり印象的です。第五部では埋もれた名作家と言っておられる長谷川修の作品が2作でこれも印象に残りました。2025/08/24
藤月はな(灯れ松明の火)
84
掴みの「青い手紙」からもう完璧。読者に与える焦らしプレイぶりと謎めいた微笑めいたラストが巧みな逸品だと思います(笑)「手紙嫌い」のめくるめく展開と叩き込まれるような絶望感は主人公の気持ちを考えると苦しくて仕方ない。でも明らかに祖父様の自業自得でしょうが。「カルタ遊び」は堅物かと思われていた人の意外な素顔に思わず、にっこり。「すごろく将棋の勝負」は流石、「一緒に地獄に堕ちてくれなきゃ、アンタを好きにならない」な女を描かせたら上手いメリメだ。「焼かれた秋刀魚」の『幸福の王子』みたいな終わり方は切なすぎる・・・2016/11/03
おか
59
最初のアルバート・ペイスン・ターヒューン(名犬ラッドの著者)の「青い手紙」に意表を突かれ 読み進んだ。角田光代さんの「親しくしていただいている(と自分が思っている)編集者に宛てた、借金申し込みの手紙」には笑った^_^若竹七海さん、メリメ、ヘンリー・ジェイムズ、小熊秀雄、エイケン、長谷川修など 多彩な顔ぶれが揃っていて 悲喜交々 面白い読書となった。2019/09/16
KAZOO
31
北村さんと宮部さんの選んだ6冊目の短編集です。短篇とは言えないものもあります。とくにヘンリィ・ジェイムズの2つの作品がそれでまだ読んだことがなかったのでじっくりと読ませてもらいました。かなり好き嫌いが分かれる感じだと思います。ほかの作品もほとんど読んだことがなくよくこのような作品を探してくるなあと感じます。2014/07/23
ぐうぐう
23
このシリーズの楽しみのひとつに、これまでその名前すら知らなかった作家と出会えるという喜びがある。本書で言えば、長谷川修に尽きる。「舞踏会の手帖」と「ささやかな平家物語」の二篇が収録されていて、どちらもすこぶるおもしろい。うまさにも舌を巻くが、それ以上に独特な風貌に驚かされる。まさしく、長谷川修にしか書けない小説とでも言おうか。埋もれてしまった才能ある作家を、きちんと発掘していることこそ、このシリーズの醍醐味だ。2014/08/17