出版社内容情報
パンクロッカーのまなぶは釈迦や空海、日蓮や禅僧たちと殴りあって悟りを目指す。仏教の思想と歴史を笑いと共に理解できる画期的入門書。
内容説明
シド・ヴィシャスの生まれ変わりと囁かれる新進気鋭のパンクロッカーまなぶ。彼の前に立ちふさがる謎の宗教思想「仏教」!その教えにリアルパンクロックを見たまなぶは、恐るべき腕力を誇る老僧に導かれ、仏の道へと足を踏み入れる…。吹き荒れる暴力と悟りの果てに青年は何を見るのか。本邦初、ヴァイオレンス仏教解説!シャル・ウィ・ニルヴァーナ!!
目次
プロローグ 「パンクロッカー仏門に入る」
第1章 パンクロッカーvs釈尊
第2章 パンクロッカーvs龍樹
第3章 パンクロッカーvs玄奘三蔵
第4章 パンクロッカーvs最澄
第5章 パンクロッカーvs法然vs日蓮
第6章 パンクロッカーvs禅僧
著者等紹介
架神恭介[カガミキョウスケ]
1980年生まれ。広島県出身。早稲田大学第一文学部卒。作家。フリーライター。ファッションパンクロッカー。ファッション仏教徒(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
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感想・レビュー
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流言
17
仏教は、難解である。アブラハムの宗教、あるいは他の多くの宗教がそうであるように、原始仏教に神の概念はない。神の実在などどうでもいい。いかにして自分が生きるという苦しみから解き放たれることこそ仏教の神髄。ということがわかった上で、いかにそれがうまく伝わらなかったのか、という内容を噛み砕いて説明されていて楽しく読めた。仏陀式の瞑想こそが唯一無二の悟りの手段なんだけど、あっという間に失伝してしまい、後世の仏教者は悟りを得るために試行錯誤を繰り返していると理解した。でも法然の掲げてる専修念仏はもはや別の宗教だろ。2019/01/11
昼と夜
14
浄土真宗と思ってた宗派が実は浄土宗でしたーでも仏壇浄土真宗だよね?という事実が発覚したり、法事で南無阿弥陀仏を10回唱えたりと、ここ最近仏教が気になる存在。そんな中もしドラにインスパイアされたという本書を読友wanko先生からお借りしました。非常に噛み砕いた表現で、何故浄土宗が南無阿弥陀仏を唱えるとか分かりやすい。これで法事の時も親しみを持てそうです。余談ですが法事で従姉妹の子供5才が木魚を目一杯叩いてたら木魚が転げて和みました。あと通夜→葬儀→繰上げ初七日法要のコンボは初七日までくるともうフラフラです。2014/01/29
123456789wanko
14
8月 かの名著「史上最強の哲学入門」がバキの作者にイラストを描いてもらいながらも実態は思想のバトルだったのに対し、こちらは仏陀や日蓮とパンクロッカーがリアルファイトを繰り広げます。なんのこっちゃ?と思ったあなたは是非読みましょう。「それでも密教なら・・・・・・、密教ならきっと手からビームが出せるはずだ」私にもそう思っていた時期がありました。2013/08/20
パブロ
12
パンクの勢いだけで突っ走る! わかりやすいけど、読んだ後には何も残らない…これぞ、パンクロックの真髄だぜ!ってな感じの本。パンクロッカーが釈迦、龍樹、最澄や禅僧などとバトルを挑みつつ、その思想に触れる仏教入門書。仏教を学ぶならまずはニュアンスからということで、感覚のみで生きるパンクロッカーを主人公に持ってきたり、仏教用語を砕けさせた(例えば三昧を「全体ドカーン」とか)センスは抜群だけど、でもでもやっぱり仏教思想は難しい。それにね、パンクだけに最後は「God is dead」で締めてほしかったな〜。2015/06/26
なる
11
「悟り」を「どうでもいい」という言葉に置き換える、というコペルニクス転回に引き込まれる。長じて「どうでもいいと思うことさえどうでもいい」知り合いの僧侶が感心していたくらいなので、仏教の入門書としてわかりやすい上にかなり細かいところまで押さえているそう。専門用語が出てくるあたりになると少し止まるものの、観念をとらえることはできる気分。生きていて苦を感じているのはまだ「どうでもいい」と思える境地に達していないのだな。そもそも正解のない仏教の世界。筆者の考え方も一つの方便、というのを筆者も理解しているのがいい。2020/05/15
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