ちくま文庫
生命をめぐる対話

  • ただいまウェブストアではご注文を受け付けておりません。
  • サイズ 文庫判/ページ数 327p/高さ 16cm
  • 商品コード 9784480429858
  • NDC分類 460.4
  • Cコード C0145

出版社内容情報

生命の根源に迫る対談集[五木寛之/井上ひさし/日野啓三/橋岡久馬/白洲正子/田原総一朗/養老孟司/中村桂子/畑中正一/青木保/高安秀樹]

内容説明

肉体と精神、老いと死、遺伝、脳、宗教、社会、情報、文学、伝統芸能…。免疫学の第一人者と異分野の専門家11名がお互いに触発し合いながら、やがて生きることの不思議、生命の根源へと思索を深めてゆく。

目次

「人間は長生きする必要があるでしょうか」肉体の老いを愉しむ…五木寛之
「われら男性は女性の変形なのか」精神の身体化の時代…井上ひさし
「『非自己』を排除することが自己認識になりますか」生命のシステムと言葉…日野啓三
「能は後味…いい言葉です」老人の曲を最高とする能の不思議…橋岡久馬
「死の傍まで行っても答えは落ちてないわね。見てきたから、これは本当です」お能と臨死体験…白洲正子
「花粉症の増加は免疫学的にはどう説明出来ますか」巨大な情報ネットワーク免疫の謎…田原総一朗
「下手に経済発展するよりも、テレビゲームをやっている方がこれから先は健康じゃないか?」インターネット唯脳論…養老孟司
「生きものはかなりしたたかという感じがしますね」超システムとゲノムの認識学…中村桂子
「戦略の一番すぐれたタイプのウイルスが、エイズだろうと考えられますね」ウイルスの世紀…畑中正一
「脳でなくて、もう一度身体の原則の方に戻ることが必要なのかも知れませんね」科学・社会・芸術を横断する思想…青木保+高安秀樹

著者等紹介

多田富雄[タダトミオ]
1934‐2010。茨城県出身、免疫学者。千葉大学卒。東京大学医学部教授、東京理科大学生命科学研究所所長などを歴任。東京大学名誉教授。野口英世記念医学賞、朝日賞、文化功労者、大佛次郎賞、小林秀雄賞などを受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

yutaro sata

9
養老さんとか中村桂子さんとかと対談してますよ。2022/05/15

やす

2
生命とはなにかについて考えさせられる。 さすがに古いので、生命科学の知識が古いのが残念。2017/05/28

sukham

1
①対談の相手によって相当の落差。好敵手なくして丁々発止なし梨のつぶてか②多田さんの陣地は…ⅰ免疫学ⅱ能楽ⅲ詩人としての興趣。ココから外れると、切れ味が鈍り牽強附会の感も無きにしもあらず③「西欧観」の披瀝・述懐→p.208 「西欧というのは、日本人が科学を基礎にしてメタフィジカルmetaphysicalな発言が出来るとは思っていないことに愕然とした。日本人はそういうことに向いていないと思っている。」1995年8月「imago」初出→さて、2021年時点では如何に?《形而上学》なる用語自体が霽れ言葉、褻ならず2021/08/24

マウンテンゴリラ

1
一流の科学者にして一流の思想家である著者の言葉に深みを感じた。漫然と、若しくは名誉や金銭欲を動機とするのではなく、研究対象や結果、さらには研究そのものに対する意味を問い、哲学的なものにまで展開しようとする姿勢は、専門人を越えた人間の叡知を示すものと思われた。最近の社会の歪みは、テクニカルな専門家ではない、このような全体的視点を持った人々の減少に大きな原因があるのかもしれない。話題のSTAP細胞等、科学的な業績においてもこのような傾向が見られることが残念に思われる。2014/03/25

123456789wanko

1
多田富雄さんの対談集。病に倒れてもなお、生涯研究者として通した彼の思想を手軽に知ることのできる一冊。免疫の意味論、生命の意味論が分厚くて取っ付きにくいというかたはぜひ読んでみてください。2012/09/23

外部のウェブサイトに移動します

よろしければ下記URLをクリックしてください。

https://bookmeter.com/books/5291584
  • ご注意事項