ちくま文庫<br> 『洋酒天国』とその時代

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ちくま文庫
『洋酒天国』とその時代

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  • サイズ 文庫判/ページ数 475p/高さ 16cm
  • 商品コード 9784480428585
  • NDC分類 674.7
  • Cコード C0195

出版社内容情報

開高健、山口瞳……個性的な社員たちが創ったサントリーのPR誌の歴史とエピソードを自ら編集に携わった著者が描き尽くす。

内容説明

開高健、山口瞳、柳原良平…異彩を放った社員たちが創った寿屋(サントリー)PR誌『洋酒天国』。自らもその編集に携わった著者がユニークな雑誌の歴史や数々の興味深いエピソードを追いながら、高度経済成長に突入する直前の熱気に満ち溢れた時代を描く好著。第24回織田作之助賞大賞受賞。

目次

第1章 その水脈から
第2章 佐治敬三が創刊した『ホームサイエンス』
第3章 開高健の“雑誌狂”時代
第4章 山口瞳と『洋酒天国』綺譚
第5章 柳原良平と「アンクルトリス」の軌跡
第6章 植草甚一世代の登場
第7章 薩摩治郎八のパリ・浅草伝説
第8章 埴谷雄高の酔虎伝
第9章 山本周五郎と間門園
第10章 酒場文化の復権

著者等紹介

小玉武[コダマタケシ]
1938年、東京生まれ。神戸、横浜で育つ。62年、早稲田大学を卒業。サントリー株式会社(当時寿屋)入社。宣伝部で広告制作、『洋酒天国』編集を担当。のち広報部長、文化事業部長、TBSブリタニカ取締役出版局長(出向)を歴任。『サントリークォータリー』創刊、14年間編集長。2000年3月退職後、早稲田大学の参与と非常勤講師をつとめ、現在は同大学広報室参与・石橋湛山記念早稲田ジャーナリズム大賞事務局長。(09年まで戸板女子短大講師を兼任)日本文藝家協会会員(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

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さっと

7
戦後の酒場文化の象徴とも言えるトリスバーの、常連の呑んべえばかりではなく文化人たちからも一目置かれていた伝説のPR誌『洋酒天国』。巻末の各号の目次を羅列したページの書き手を見ているだけでくらくらする。しかしながらこれは文芸誌でも週刊誌でもなく一企業サントリーのノベルティ(販促物)というところに伝説的な響きがある。タイトルのとおり『洋酒天国』編集メンバーであった開高健、山口瞳、柳原良平、坂根進らはもちろん、当時の酒場事情や文壇模様をおりまぜながら(あっちゃこっちゃとぶけど)の労作です。昭和は遠くなりにけり。2020/07/13

Saku

4
開高健、山口瞳、柳原良平・・・。サントリーの宣伝部の自由闊達な雰囲気がよかった。このころはいろいろと余裕がある時代だったんだなぁ。2011/09/24

のりべぇ

3
サントリーPR紙の内情、歴史を記した一冊。生きていた頃を知っていた人物と、歴史上の人として認識していたが生々しく接触していたのがゾクゾクする。歴史の連続性を改めて認識するなぁ。2016/11/13

okadaisuk8

3
サントリー宣伝部の記録。開高健、山口瞳、柳原良平の3氏はもちろん、その他の登場人物も豪華絢爛!まあ企業がこれほどの才能をサラリーマンとして抱えた時代はなかなか来ないだろう……戦後の成長期の貴重な記録。2016/09/20

きっしょう

3
年末に読んだ「佐治敬三と開高健 最強のふたり」をきっかけに読む。今でも一企業で直接的な宣伝もせずに新しい文化を提示しながら自社商品の売り上げに結び付けるような遠大な計画を許す懐の深い企業はそうそう無いだろう。当時の自由な社風のサントリーに集結していた才能たちに、嫉妬するばかりなり。2016/05/26

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