内容説明
「しかし、よく書いたよね、こんなものを…」と北村薫に言わしめた、とっておきの名短篇!穂村弘「愛の暴走族」、川上弘美「運命の恋人」、戸板康二「酒井妙子のリボン」、深沢七郎「絢爛の椅子」、松本清張「電筆」、大岡昇平「サッコとヴァンゼッティ」、北杜夫「異形」など、目利き二人を唸らせた短篇が勢揃い。
著者等紹介
北村薫[キタムラカオル]
作家
宮部みゆき[ミヤベミユキ]
作家(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
KAZOO
97
シリーズ3作目の再読です。結構歌人や詩人などの作品が収められています。第一部では穂村弘、蜂飼耳、川上弘美、塚本邦雄の比較的短いものです。前回もそうでしたが、第二部の飯田茂実さんの「一文物語集」より0から108の小文がとられていて楽しめました。一文が数行で短い物語の楽しい作品集です。稲垣足穂の作品を思い出しました。その他にも深沢七郎、松本清張、大岡昇平の作品が印象に残りました。2025/08/03
優希
79
とっておきの言葉は嘘じゃないと思いました。北村薫さんと宮部みゆきさんが選んだ様々な作家の短編ですが、どれも少しゾワッとするような感じがします。ミステリーかはたまた奇妙な味かと思わせる雰囲気の作品ばかりですね。川上弘美さん以外はきちんと作品を読んだことがない作家だったので新鮮な読書体験ができました。2017/07/18
おか
64
これ多分 いや 絶対 再読だ(//∇//)飯田茂実の「一文物語集」より『0〜108』も面白かったが 大岡昇平の「サッコとヴァンゼッティ」北杜夫の「異形」も面白かった。そしてやはり一番だったのが北村薫と宮部みゆきの解説対談!2020/01/31
踊る猫
41
評価が難しい。意外と(失礼!)面白かったのは穂村弘と蜂飼耳、川上弘美に飯田茂実。特に飯田は圧巻で、既に『世界は蜜でみたされる』を読んでいたにも関わらず読み耽ってしまった。逆に言えば他の作品はさほど感心しなかった。深沢七郎は期待して読んだのだけど、期待し過ぎたのだろうか。選者と私のセンスが合わないことから来る問題なのかもしれない。私自身この選者たちの作品を読んだことがないので……旨味のある短編を読みたいと思い、他のアンソロジーに手を伸ばしてみようかと思う。あるいは穂村作品に手を伸ばしてみるのも悪くないのかも2019/01/16
ミナコ@灯れ松明の火
34
すごい物語を書く人が選んだ、ものすごい物語。短い文章が108つ並んだ『一文物語集』に鳥肌が立った。不思議すぎる物語、嫌すぎる物語(褒めてます)、怖すぎる物語、印象的すぎる物語の連続。どの作品にも余計な肉付けはされておらず読み手側に委ねられる部分も多いが、それがいい。文字の芸術、ここにあり。ほんとうによくぞまあこんな物語を書いたものだ!(絶賛してます)2011/10/20
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