ちくま文庫
問答有用―徳川夢声対談集

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  • サイズ 文庫判/ページ数 446p/高さ 15cm
  • 商品コード 9784480427694
  • NDC分類 914.6
  • Cコード C0195

内容説明

相手の心を和らげ、話題を引き出す術は夢声の話術にある。対談のジャンルに独特の世界を拓いた『問答有用』から、『週刊文春』長期連載対談中の阿川佐和子が精選したベスト版。対談の名手の前で思わず本音を吐露してしまう有名人は、吉田茂、湯川秀樹など20名。

目次

吉田茂―機智とユーモア、ワンマン宰相
湯川秀樹―ノーベル賞博士の推理と直感
志賀直哉―小説の神様のガマ綺談
吉川英治―歳月五年、「新・平家」長旅のこと
柳田國男―ひとつ目小僧から記紀まで
山下清―「兵隊の位」が好きな裸の大将
今東光―「ダンカはダニや」、河内の毒舌和尚
長嶋茂雄―ゴールデン・ボーイの野球観
平林たい子―職業転々、反権威を貫く
花森安治―パーマにスカートの衣裳哲学
武者小路実篤―真理先生の楽天的人生観
松本清張―社会派推理小説のパイオニア
牧野富太郎―植物に捧げた九十年
藤田嗣治―国際画家のパリ画壇交友録
尾崎士郎―「人生劇場」の客気おとろえず
吉田健一―宰相御曹司の「あいつとぼく」
岡本太郎―さらば職業画家、前衛派の気炎
子母沢寛―子母沢文学のエスプリ
高浜虚子―ホトトギス王国率いて十万句
谷崎潤一郎―老境を楽しむ江戸っ子文豪

著者等紹介

徳川夢声[トクガワムセイ]
1894‐1971。島根県生まれ。大正2年、活動写真弁士となり、独特の語り口で人気を集め、欧米映画の名解説者として一世を風靡した。戦後はラジオからテレビに進出、とくにNHKラジオで放送された『宮本武蔵』が有名。昭和25年、NHK放送文化賞、30年、菊池寛賞受賞。32年には紫綬褒章を受章

阿川佐和子[アガワサワコ]
作家・エッセイスト。「週刊文春」連載の対談「阿川佐和子のこの人に会いたい」が好評を博す(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

kokada_jnet

20
元単行本全12巻からの編ではなくて。朝日文庫版3巻の42編から、阿川佐和子が20編を抽出したもの。なんだか安易な企画。阿川による編者後書きで、朝日文庫版の後に刊行された、深夜叢書社版を完全にスルーしているし。2013/12/04

kokada_jnet

13
山下清との対談で「僕は画家として、兵隊の位でいうと何かな?」と聞かれた夢声は「地雷」「スパイ」等、苦し紛れの返事をしているが。「地雷」「スパイ」はボードゲーム「軍人将棋」の駒の名前に由来している。2016/10/20

がんぞ

2
今東光は芥川賞受賞直後で威勢がいい。昭和29年とはいえ「御布施が7円50銭、市電でも10円でしょう」(物価20倍ぐらいか?)檀家が三十数軒ではそりゃやってらんない。「ダニみたいなものだ」と言って大丈夫ですかと言うと「週刊朝日読まないどころか、存在も知らない」大阪府八尾市がそんな田舎だった頃。対談というのは、雑誌で当時はやったが夢声のような種々の人生経験をした人物が藝談などをして相互に経験や蘊蓄を語るのを理解できなくなったのと、二人の人物を立て分けるにはテレビ映像の方が良いので、読ませるのはインタビュー主流2012/11/03

セルジオ肥前

2
山下清との対談が特に面白かった。どうして画伯の様な人は物事の本質をいとも簡単に見抜いてしまうのだろうか。2011/06/19

bittersweet symphony

1
1950年代週刊朝日に連載されていた徳川夢声(1894-1971)ホストの対談の中から、週刊文春で同じスタイルの企画の連載を持っている阿川佐和子(1953-)さんがピックアップしたものをまとめた本。もとは400人近い相手が居たわけですがそこから削りに削って出て来たのがこちら。人選については非常に中途半端なような気がしますが、それは阿川さんが知名度と内容を秤にかけて知名度を優先したため、ということになります。内容についてはまぁ想定内、人がいろんなお付合いのしがらみの中で生きているというのもよく分かりますね。2011/07/26

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