ちくま文庫
消費社会から格差社会へ―1980年代からの変容

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  • サイズ 文庫判/ページ数 222p/高さ 15cm
  • 商品コード 9784480427298
  • NDC分類 304
  • Cコード C0136

内容説明

80年代にピークに達した大衆消費社会は、バブル崩壊、「失われた10年」を経てゼロ年代をむかえ、大きく変貌していった。少子化、負け犬、下流、派遣切り、ワーキング・プア、ニートといった問題が世間をにぎわせた裏には、何が隠されているのか。日本ではいま何が起きているのだろうか。60年代から社会の変化を見つめてきた2人が縦横無尽に語り尽くす。

目次

第1部 消費社会・格差社会論(『下流社会』診断;女子校文化と女性格差;八〇年代消費社会の禍根;少子化問題と子育て教育)
第2部 団塊世代・団塊ジュニア・ポスト団塊ジュニア論(団塊世代男のゆくえ;団塊ジュニアはマイホーム主義の失敗作か、傑作か;ポスト団塊ジュニア(Hanakoジュニア)の病理)
第3部 企業・個人史(パルコ個人史・三浦展;セゾングループとパルコ)

著者等紹介

三浦展[ミウラアツシ]
1958年新潟県生まれ、一橋大学社会学部卒。パルコに入社し「アクロス」編集長を経て、三菱総合研究所入社。99年、カルチャースタディーズ研究所設立

上野千鶴子[ウエノチズコ]
1948年富山県生まれ、京都大学大学院文学研究科博士課程単位取得満期退学。95年より東京大学教授。専攻、家族社会学・女性学。94年『近代家族の成立と終焉』でサントリー学芸賞受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

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Mealla0v0

4
1980年代的な、パルコ流の記号氾濫的な「消費社会」から、1990年代以降の「下流社会」=「格差社会」へ、というテーゼ。あまりタイトル回収に成功しているとは思えないが。2007年の対談の文庫化で、80年代からは四半世紀、今からは15年ほど前の「時代診断」であるが、憶断が飛び交っており、社会学的分析というよりはネオリベ・ネオコン化した小泉政権以降の日本をめぐるひとつの言説といったところ。個人的な違和感としては、消費社会を「1980年代に特有な社会状況」としてしまっているところ。単にそうではないはずだろうに。2021/05/22

ヘンリー

2
前4分の3にあたる世代論はそれなりに面白い。後4分の1は上野千鶴子による三浦展インタビューで、三浦クンとパルコ文化に興味のない人には用がないと思われます。2010/09/29

ウサギファンド

1
格差社会についての分析が鋭い。しかし、状況はまた一歩進んでいるような気がする。2011/08/14

ヒヨコのたまご

1
両者とも時代を切る感覚に非常に優れた論客同士の対談で、非常に興味深く読めました。これは07年の対談なので、リーマンショック後の格差社会について改めてつっこんでほしい。2010/10/16

tubokabi

0
対談形式というのは正直あまり好きではない。ドゥルーズは対談形式を嫌い、生のスクリプトを改めて書き直したという。対談だからこそ起こり得る断定的、感情的な物言いはフォロワーを揺さぶると同時に違和感も感じさせる。本書においても世代論に関する議論に反省的、客観的な視点が欠けているように思う。そして、何よりも、ちょっと時代が古い。。。2016/01/18

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