内容説明
故郷をこよなく愛するとともに、世界の多様な風景・風俗を愛したチャペックは多くの旅行記を遺している。その優しくユーモラスな筆致は、深い悲しみと叡智を底に秘め、世界中に今もなおファンが多い。本書は1931年、世界ペンクラブ大会出席のためオランダを訪れたときの観察記。運河、自転車、犬、風車、橋、オランダ絵画…。独特の視点からその民族性を抽出し描く手つきは見事。イラスト多数。
目次
いくつかの顔
1(外国を認識することについて;オランダの町について;オランダの運河―グラフトとカナール;いくつかの古い都市;町から町へ;人間と水;浜辺で;港)
2(さまざまな道に沿って;オランダの光;田園風景―真のオランダ;古いオランダ;新しいオランダ)
3(昔の巨匠たち;双頭の鷲の足跡をたずねて;小さな民族)
4(オランダの建築;ナールデン;ハーグの国際ペンクラブ大会;オランダのペンクラブとドイツ人たち;国際ペンクラブ大会)
著者等紹介
チャペック,カレル[チャペック,カレル][Capek,Karel]
1890~1938。ジャーナリスト、エッセイスト、小説家、劇作家。ヨーロッパの小国チェコに生まれ、ナチスに対抗し、全体主義と闘った
飯島周[イイジマイタル]
1930年長野県生まれ。跡見学園女子大学名誉教授。言語学専攻。97年木村彰一賞受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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