内容説明
議論で打ち負かされるのは本当に嫌なもの。自らに非がないにもかかわらず、いつの間にか相手の術中に嵌って二者択一を迫られたり、説明責任を負わされたりして、ディレンマに陥って沈黙せざるを得なかった経験が誰にでもあるはず。相手がしかけた罠を見破り撥ね返すにはどうすればよいのか。社会人として、自分の身を守るために必要なテクニックを伝授する。
目次
第1章 議論を制する「問いの技術」(赤シャツの冷笑―問いの効果;カンニング学生の開き直り―「問い」の打ち破り方 ほか)
第2章 なぜ「問い」は効果的なのか?(村上春樹の啖呵―相手の答えを封じる問い;臼淵大尉の鉄拳―言質を取るための問い ほか)
第3章 相手を操る弁論術(ナポレオンの恫喝―多問の虚偽と不当予断の問い;丸山眞男の対照法―選択肢の詐術 ほか)
第4章 「論証」を極める(プラトンの不安―論争における「根拠」;夏目漱石の摩り替え―論点の摩り替えその2 ほか)
第5章 議論を有利にするテクニック(清水幾太郎の喧嘩―“tu quoque”の技術;丘浅次郎の後出し―発言の順番 ほか)
著者等紹介
香西秀信[コウザイヒデノブ]
1958年香川県生まれ、筑波大学第一学群人文学類卒業。同大学院博士課程教育学研究科単位修了、琉球大学助手を経て、宇都宮大学教育学部教授。専攻は修辞学(レトリック)と国語科教育学(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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