出版社内容情報
内容は後日登録
内容説明
コアラの鼻の材質。郵便局での決闘。ちょんまげの起源。新たなるオリンピック競技の提案。「ホッホグルグル」の謎。パン屋さんとの文通。矢吹ジョーの口から出るものの正体。「猫マッサージ屋」開業の野望。バンドエイドとの正しい闘い方―。奇想、妄想たくましく、リズミカルな名文で綴るエッセイ集。読んでも一ミクロンの役にも立たず、教養もいっさい増えないこと請け合いです。
目次
ニグのこと
マシン
星人
馬鹿と高いところ
じんかん
△△山の思い出
ゾンビ町の顛末
郵便局にて
ぜっこうまる
ニュー・ビジネス〔ほか〕
著者等紹介
岸本佐知子[キシモトサチコ]
1960年生まれ。上智大学文学部英文学科卒。洋酒メーカー宣伝部勤務を経て翻訳家に(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
風眠
252
言葉の選択に対して、様々な方向から考える翻訳者という職業柄か、今、目の前で起こっている出来事や、過去に経験した事を、いろいろな方向から見て、思い出して、時に妄想も入りながら、考えることができる人なんだなと感じた。たとえ妄想であっても、考えを広げて、いちいち驚いたり怒ったりしながらも、こんなにも笑える文章の形に整えられるのって、やっぱりすごい。タイトルの『ねにもつタイプ』ってきっと、根っこに人とは違う何かを持ってる、って事なのかも。選び抜かれた言葉と妄想が爆発しているエッセイ。くせになる面白さ!2014/10/01
kei-zu
140
雑誌「ちくま」の連載のエッセイ、書籍化の第1弾。実は、この後に書籍化された「なんらかの事情」「ひみつのしつもん」を先に読んでいた、 本書を読み始めるがもったいなく(最後の1冊!)、「なんらか」「ひみつの」をそれぞれ読み返しましたよ(わかるでしょ)。 滑らかな語り口、奇妙な視点、意外な展開。ゆっくりゆっくり、もったいないと思いながら、読む。 ラジオの出演では、あんなに知的な話しぶりをされる著者が、どうしてこんなに不思議な世界を描けるのか。いやそれは知的であるから故か。2021/01/03
buchipanda3
124
エッセイ集。でも、およっ、これがエッセイ?!、と思わせられるほど奇妙で病み付きになる世界を味わえた。まるで掌編小説。最初のニグの話がいい。素朴で懐かしい。でもその後、素朴さはタガが外れていく。ドンブラコッコスッコッコ、リズミカルな言葉に踊らされ、空想、妄想、ただの勘違いの話にズルズルと。シュールなネガティブ思考がニヒルに鼻の穴を広げてふっと昇華されるような話。でもその感性は嫌いじゃない。ゴンズイ玉って嘘かと思ったよ。そんな虚実混合の世界が、クラフトエヴィング商會さんの追い打ちボケでいい感じで締め括られる。2021/02/14
chinayo
123
エッセイ本。幼少期より個性的な人だったんだなと感じた。昔のことをちゃんと覚えてるのが、面白い。2017/03/14
ネギっ子gen
121
【じゃない本】これは、エッセイではない! エッジの利いた掌編小説と断言したい。その故は、普段は語尾に“……”を多用し曖昧に誤魔化すことが多い、このわたしがそう言い切るのだから間違いない! と柄にもなく鼻息荒い記述になってしまったが、それぐらい見事な文章ということで……(あ、やはり馬脚を、ね)。クラフト・エヴィングの味わい深き装幀・挿画も良き哉。【マイ富士】欲しいぞよ。上手に育てれば3年ほどで噴火するようになり、きちんとしつければ所定の場所以外では噴火しなくなる、とか。著者はもう入手したのかな。羨ましい。⇒2022/11/21
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