ちくま文庫
戦後ギャグマンガ史

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  • サイズ 文庫判/ページ数 339p/高さ 15cm
  • 商品コード 9784480426215
  • NDC分類 726.1
  • Cコード C0100

出版社内容情報

内容は後日登録

内容説明

「マンガとは何か」「笑いとは何か」。戦後のギャグマンガは、世相を反映させながらも、常にラディカルな問いを発し続け、マンガ表現の新しい地平を切り開いていった。ユーモア、パロディ、ナンセンス…。杉浦茂、赤塚不二夫、永井豪、鳥山明…。「笑い」を追求する天才たちの軌跡を見る。『戦後少女マンガ史』『戦後SFマンガ史』に続く“マンガ史三部作”の最終作。

目次

第1章 漫画と笑い
第2章 笑う少年達
第3章 笑われる少年達
第4章 横町解放区の少年達
第5章 ギャグの方法論
第6章 ナンセンスorコメディ
第7章 ギャグ実践論・矛盾論
第8章 日常と肉体と
第9章 ポップンロールバラエティショー
第10章 マンガの笑い

著者等紹介

米沢嘉博[ヨネザワヨシヒロ]
1953年生まれ。漫画評論家。明治大学在学中から漫画批評集団「迷宮」に参加。迷宮の同人として1975年からのコミックマーケット開催に加わり、1980年から2006年夏までコミックマーケット準備会代表を務めた。主な著書に『藤子不二雄FとAの方程式』(日本児童文学学会賞受賞)など多数。編著に『別冊太陽 発禁本』(日本出版学会賞受賞)など。2006年10月死去(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

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へくとぱすかる

40
本書は1981年の著作で、歴史的記述は「うる星やつら」の時代までで終わっている。戦後の展開から赤塚不二夫を軸にして、その後の他作家・作品による新たな方向への発展が語られる。今のコミックに、かなりリアルな絵が多いのには、それなりの理由があることも流れとして理解できる。著者が健在であったなら、少女マンガからの影響について、今ならより深く語っていただろう。2018/08/02

ほたぴょん

2
以前に読んだ『少女マンガ史』よりも、特定のメルクマールに焦点を絞り、そこを目印にしてギャグマンガ史を描いているという印象をうけた。トキワ荘グループの中から赤塚不二夫がギャグマンガに革新を起こし、そして赤塚の失速と同時に山上たつひこと鴨川つばめによってギャグマンガに新たな地平が開かれる。それがどのような構造の中で起きたことだったのかの分析が、疑いなく本書のキモであり、本書で最も成功している部分だ。しかし、つのだじろうもジョージ秋山も新田たつおも、最初はギャグマンガで世に出たんだなぁ、意外だった。2011/12/07

西葛

1
80年代。吉田戦車もさくらももこも登場する前。ギャグマンガとは赤塚不二夫のマンガのこと。なぜなら元来漫画は笑いを含むものであったが、ストーリーを放棄し笑いだけを志向したものこそ赤塚漫画だったため。その後、赤塚漫画が純粋ギャグを目指すにつれ、具体性を失い人気を失っていく。そして「ガキデカ」の台頭。マンガ史を作ったトキワ荘メンバーもまたギャグマンガ史にも付与していのだなあ。2020/11/28

タケミチ

1
「笑い」を論じる「ギャグマンガ」を論じるっていうのが、ちょっと難しいところがあるわけだけど、本書は誠実に真摯に向き合っている気がして好感が持てる。このあとは『伝染るんです。』とかの不条理マンガブームが来るのかな。2015/07/01

なかち

1
漫画の原点は風刺絵。児童向けギャグ漫画はキャラありき。サザエさんは漫画で日常を切り取った。少年が滑稽なキャラに囲まれるという流れ。生活漫画はその月の行事と祭日に合わせて話が作られていた。赤塚不二夫はギャグ漫画をファッションにした、ブームを作った。赤塚と人気を二分したのは丸出だめ夫の森田拳次。藤子不二雄は日常と異常の出会いをベースにしている。ギャグ漫画のキャラたちは次第に肉体を持ち始める。赤塚漫画の陰りはキャラに肉体がなかったから。江口寿史やマカロニほうれん荘がポップカルチャーのセンスを導入。2010/09/30

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