目次
半七捕物帳より(お文の魂;冬の金魚;十五夜御用心;雪達磨;筆屋の娘)
三浦老人昔話より(桐畑の太夫;鎧櫃の血;人参;置いてけ堀)
青蛙堂鬼談より(利根の渡;猿の眼)
修禅寺物語
相馬の金さん
著者等紹介
岡本綺堂[オカモトキドウ]
1872‐1939。東京・芝高輪の生まれ。本名敬二。父は元御家人。府立一中を出て東京日日新聞に入社。主として劇評を書く。かたわら漢書や英書を耽読、十九のとき狂言綺語にちなんで狂綺堂と称し、のち綺堂と定めた。劇作よりはじめ、「修禅寺物語」「相馬の金さん」など多くの戯曲を発表。江戸に関する豊かな知識にもとづいた「半七捕物帳」「三浦老人昔話」によって、ひろく読者に愛された(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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KAZOO
94
ちくまのこのシリーズに岡本綺堂が収められていたとは思っていませんでした。「半七捕物帳」は全作品読んでいますが、何度読んでも楽しめます。日本版シャーロック・ホームズということでかなり有名になっています。「修善寺物語」もほかの本で読んでいますが、戯曲としてもやはりうまいと思います。今回特に楽しめたのは「青蛙堂鬼談」が怪談のようでした。2作しかなかったのですがもう少し読みたい気が起こりました。2024/12/03
優希
48
面白かったです。江戸時代にもホームズがいたのですね。単なる捕物帳にせず、人情など様々な要素を織り込んでるので、江戸情緒も感じることができます。2022/02/11
優希
44
面白かったです。江戸時代のシャーロック・ホームズですね。単なるミステリーに終わらず、しっとりした江戸情緒を感じるのが良いです。戯曲が入っているのも興味深いところです。『半七捕物帳』シリーズを色々読みたくなりました。2023/02/13
ミリアーデ
6
江戸時代のシャーロック・ホームズ。ミステリーと括るのがもったいないくらい、いろんな要素を含んでいて、いろんな味わいがある。その時代に、確かにそんな空気があったんだと自然に思える深みがあった。2020/12/30
駒子
5
半七捕物帳は名前だけしか知らなかったけど、こんなに面白かったのか!ちょっとの推理と義理人情、そしてどうしようもない人たちの生きざまが楽しい。三浦老人昔話ではほどよい怖さが良い。青蛙堂鬼談は「利根の渡」の語りが巧みで惹かれた。また、「修禅寺物語」も強く印象に残る。解説ではかつらは犬死にと書かれていたがそうかな?本人の望んでいたように権力者に愛され、またその命を一時でも永らえさせることができたし、父の面の手本となれたのだから。2023/03/05